Runyon分類

感染症内科医や呼吸器内科医にはよく知られている非結核性抗酸菌症の分類として、Runyon分類がある。ルンヨンではなく、ラニヨンと読む。
Runyon EH:Anonymous mycobacteria in pulmonary disease. Med Clin North Am 1959;43:273―90.

 Ernest Runyon(1903年アイオワ州生)は、もともと植物学を専攻しており、その分野においてシカゴ大学から学士号を授与されている。植物学の知識をいかして、のちに微生物学者となった。1959年にヒトに対する病原性をもった抗酸菌を分類し、Runyon分類と呼ばれるようになった。1962年には抗酸菌分類分科会の議長をつとめた人物である。

 現在でもRunyon分類はよく用いるので、少し整理しておきたい。

 固形培地(Lowenstein-Jensen培地、小川培地、Middlebrook培地)を使用して、コロニーの形成に7 日以上を要するものを遅発育抗酸菌(slow growers)と定義し、7日以内であるものを迅速発育抗酸菌(rapid growers)と定義する。培養不能ならい菌(M. leprae)は培養不能抗酸菌に分類する。

 以下がRunyon分類の各論である。コロニーの性状として、色素産生と光反応性によって、光発色菌群(photochromogens,I 群)、暗発色菌群(scotochromogens,II 群)、非光発色菌群(nonchromogens,III 群)、迅速発育菌群はすべてIV群に分類される。1群は光発色菌で、暗闇の孵卵器の中の試験管を取り出して1時間程電灯にあてる。その後再び孵卵器に戻して培養を続けるとコロニーが黄色になるものである。当初yellow bacillusと呼ばれたM.kansasiiがその代表的なものである。2群は暗発色菌で、孵卵器のなかに光をあてずに置いておくことで、コロニーがオレンジ色に着色するものである。3群菌は非光発色菌で、培養中に光に当てても当てなくても、結核菌と同じようにコロニーは灰白色になるものを指す。MACはこれにあたる。
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by otowelt | 2012-07-31 13:00 | 抗酸菌感染症

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