ここ20年における小細胞肺癌の治療関連死の傾向

Ochi N, et al.
Treatment-Related Death in Patients with Small-Cell Lung Cancer in Phase III Trials over the Last Two Decades.
PLoS One. 2012;7(8):e42798. Epub 2012 Aug 6.


背景:
 治療関連死:treatment-related death (TRD)は、緩和的な治療向上がみられているにもかかわらず小細胞肺癌の治療においていまだに深刻な問題である。しかしながら、ここ20年の間のTRDについての傾向を報告した試験はほとんどない。そのため、このスタディにおいてTRDの頻度とパターンを解析することとした。

方法:
 われわれは1990年から2010年までの間におこなわれた小細胞肺癌の治療に関する第3相試験を検索した。年代による傾向を線形回帰分析によって解析した。

結果:
 合計97の試験、25000人近い患者が解析対象となった。全体のTRD比率は2.95%であった。この傾向は、統計学的に有意ではないものの、減少傾向にあった。1年あたりの計算では0.138%減少、20年で2.76%減少。もっともよくみられる死亡原因は発熱性好中球減少症であり、これはどの年代においても差はみられなかった(p = 0.139)。しかしながら、非白金製剤による化学療法によって治療された患者の全死亡と同様に、発熱性好中球減少症による死亡は有意に増加傾向にあった(p = 0.033)。
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結論:
 ここ20年の小細胞肺癌における第3相試験において、全体のTRDは低いが、無視できるものではない。

by otowelt | 2012-08-14 06:56 | 肺癌・その他腫瘍

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