ERS2012:気管支鏡cryoprobeでびまん性肺疾患の診断が可能に

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e0156318_7294653.jpg全身麻酔をかけてVATSをしなくても、気管支鏡で間質性肺炎の診断ができる日は、近い将来来るだろう。すでにcryoprobeによるTBLBについては報告がある(Arch Bronconeumol. 2010;46(3):111-115)。

以下、ERSからの発表。

G.L. Casoni, A
Identification of the pathological pattern by transbronchial lung cryobiopsies in patients with fibrosing diffuse parenchymal lung disease
ERS 2012 Oral Presentation


背景:
 経気管支肺生検は、圧潰アーティファクトによるクオリティの損失があり、検体自体が小さすぎるため、びまん性間質性肺疾患における病理学的なパターンを同定できないというデメリットがある。flexible cryoprobeは、大きな検体がとれるため病理学的な診断が可能になる可能性がある。

目的:
 プロスペクティブ試験において、病理学的なパターンをcryoprobeによるtransbronchial lung cryobiopsy (TLC)検体を用いて臨床的および放射線学的に線維化所見のあるびまん性間質性肺疾患 and/or 慢性特発性間質性肺炎患者で検証した。

結果:
 40人の患者から得られた検体が評価された。cryobiopsyによる適切な検体は40人中39人であった。平均検体サイズは6.0mm×4.2mmであった。圧潰アーティファクトはみられなかった。TLCの34例(85%)において、病理学的なパターンが推定できた。すなわち、UIPパターンが21人、NSIPパターンが8人、OPパターンが2人、DIPパターンが1人、EPパターンが1人、細気管支炎パターンが1人。6人(15%)は病理学的に同定できなかった。

結論:
 このプロスペクティブ試験では、臨床的および放射線学的に線維化所見のあるびまん性間質性肺疾患や慢性特発性間質性肺炎においてTLCは病理学的パターンの診断に有用であることが示唆された。

by otowelt | 2012-09-04 07:31 | びまん性肺疾患

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