ERS2012:若年肺癌は診断が3ヶ月以上遅れる

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B.M. Paraschiv, et al.
Features of lung cancer in young people: Report of 14 cases
ERS 2012 Oal Presentation


背景:
 肺癌はすべての年齢に起こり得る癌の1つである。ただ、若年肺癌についてはまだよくわかっていない。これは、若年肺癌の放射線学的診断がなぜしばしば誤診されるのかを検討した試験である。

方法:
 この試験では、2003年から2012年までに入院した14人(男性8人、女性6人)の平均年齢29歳の若年患者を報告する。8人は非喫煙者であり、6人は喫煙者であった(10-65 pack-years)。患者は当初、肺癌ではない疾患だと診断された。内訳は、喘息2人、肺炎7人、結核5人。全ての患者は胸部レントゲン、CT検査、気管支鏡を受けている。

結果:
 患者は多種多様な症状を呈して受診してきた。呼吸困難、疲労感、咳嗽はすべての患者にみられ、発熱が2人、喘鳴が2人であった。10人の患者は炎症性症候群を有していた。
 放射線学的には、肺腫瘤影11人、多発結節影2人、無気肺1人であった。
 全患者は、結核菌の検査が陰性であった。
 平均の診断の遅れは3.5ヶ月であった。癌は組織学的に診断がつけられた。気管支鏡12人、手術1人、necropsy1人。癌のタイプはadenocarcinoma 6人, epidermoid 7人, macrocellular 1人であった。6人は初回入院中に死亡し、8人は手術と術後化学療法を受けた。

結論:
 呼吸器症状を有する若年肺癌は、初期診断の鑑別には不運にも組み込まれていない。診断はしばしば遅れ、患者は治療の機会を逃す傾向にある。

by otowelt | 2012-09-04 11:34 | 肺癌・その他腫瘍

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