高齢者ARDS、敗血症関連ARDSが増えている

Charalampos Pierrakos and Jean-Louis Vincent
The changing pattern of acute respiratory distress syndrome over time: a comparison of two periods
ERJ September 1, 2012 vol. 40 no. 3 589-595


背景:
 この試験の目標は、ARDSのアウトカムやパターンが人工呼吸器や集中治療技術の向上によってどのように変化してきたかを調べたものである。
 同一病院において、2期間を別々に検証した。

方法:
 われわれは、全てのARDSと診断された患者を登録した(according to American–European
Consensus Conference criteria)。治療は本試験登録の病院で2006年1月から2009年4月までおこなった(Erasme Hospital, Brussels)(group B, n=210)、また過去の1993年1月から1995年2月までのデータも参照した(group A, n=129)。

結果:
 ARDSの有病率は減少していた(from 2.5% in group A to 1.7% in group B, p<0.001)。ARDS患者は現在のところ高齢患者や敗血症関連ARDSが多い。Multiple transfusionや外傷によるARDSは過去のものよりも少ない。生存者間におけるICU在室日数は、短くなっていた(13±9 versus 17±17 days, p=0.025)。また近年のコホートでは死亡率も低下する傾向になっているが、統計学的有意差はなかった(46% versus 52%, p=0.158)。多臓器不全は両期間においてもっともよくみられる死因であった。
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結論:
 ARDSのパターンは、期間の間に変化した。ARDS患者はより高齢でより重症になっていた。敗血症関連ARDSは増えており、外傷関連あるいは輸液関連ARDSが減少していた。それでもなお多臓器不全は最も多い死因である。

by otowelt | 2012-09-06 10:20 | 集中治療

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