肺動脈径は、COPD増悪のリスク因子

まぁ、肺動脈が拡張しておればCOPDの重症度が高くなるのは容易に想像できる。

J. Michael Wells, et al.
Pulmonary Arterial Enlargement and Acute Exacerbations of COPD
N Engl J Med 2012; 367:913-921


背景:
 COPD増悪は、呼吸機能の急速な低下とその死亡に関連しているが、こういったイベントのリスクがある患者で、特に入院を要する患者を同定することが臨床上重要である。
 肺高血圧症は進行COPDの重要合併症であり急性増悪を予測することが可能だが、肺血管の異常も COPD早期にみられる。
 肺血管疾患のCTによる測定評価(肺動脈径/大動脈径>1)が、COPD重度増悪に関連するかもしれない。

方法:
 COPDのある喫煙者と、過去の喫煙者を対象とする多施設共同観察試験を施行した。肺動脈径/大動脈径比>1 と、登録時に入院を要する重度増悪の既往との関連を検討。また、同コホートと外部検証コホートの経時的追跡調査によって、肺動脈径/大動脈径比がこれらのイベントの予測因子として有用なのかどうか検討。
ロジスティック回帰分析と,ゼロ過剰負の二項回帰分析を用い,増悪の既知の危険因子について補正した.

結果:
 多変量ロジスティック回帰分析で、肺動脈径/大動脈径比>1 と試験登録段階でのCOPD重度増悪の既往とに有意な関連があった(odds ratio, 4.78; 95% CI, 3.43 to 6.65; P<0.001)。
 同比>1 は、将来のCOPD重度増悪のリスク上昇に関連する独立因子であった(odds ratio, 3.44; 95% CI, 2.78 to 4.25; P<0.001)。外部コホートでは(odds ratio, 2.80; 95% CI, 2.11 to 3.71; P<0.001)。
 いずれのコホートにおいても、全変数のなかで肺動脈径/大動脈径比比>1 がCOPDの重度増悪ともっとも強い関連があった。

結論:
 CTにおける肺動脈径/大動脈径比比>1は、COPDの重度の増悪に関連。

by otowelt | 2012-09-09 15:37 | 気管支喘息・COPD

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