新しい疾患概念の提唱:喘息性肉芽腫症(asthmatic granulomatosis)

難治性喘息に対してVATSをおこなおうと考えたことが、この病態の発見につながった。全文が読めなかったので、病理所見がよくわからない。

Sally E. Wenzel, et al.
Asthmatic Granulomatosis
A Novel Disease with Asthmatic and Granulomatous Features
Am. J. Respir. Crit. Care Med. September 15, 2012 vol. 186 no. 6 501-507


背景:
 重症喘息は気管支喘息患者の5~10%にみられるが、課題も残されておりいまだよくわかっていない。様々な異なるフェノタイプによって構成されていると認識されているが、それらの免疫病理、特に遠位気道や間質についてはほとんど報告がない。

目的:
 非典型的な難治性喘息の病態生理を同定する。

方法:
 われわれは重症喘息の定義に該当して、毎日全身性ステロイド使用を要し、胸部CT上異常がみられなかった19人(17人女性、2人男性)のうち、VATSによる生検をおこなった10人について報告した。

結果:
 19人のうち10人の病理で、気管支喘息に一致した小気道の変化(好酸球増多、杯細胞過形成)がみられたが、予期せず間質に非壊死性肉芽腫が観察された。この患者らは、過敏性肺炎の存在は否定的であるが、70%の症例において自己免疫様疾患の既往が自身あるいは家族にみられた。
 10症例は、アザチオプリン、ミコフェノール酸、メトトレキセート、インフリキシマブのいずれかで治療された。10人中9人で全身性ステロイド使用の必要性が減少し、一秒量の改善あるいは維持が達成できた。
 今回疾患概念として報告していない残りの9人については、6人が喘息性の気道疾患で、肺胞隔壁に単核球浸潤を伴っていたが、肉芽腫はみられなかった。3人は他の疾患と考えられた(誤嚥、肺炎、血栓塞栓症)。

結論:
 これらのデータから考えられることとして、重症の”喘息”のサブセットとして、肉芽腫性の病理学的変化がみられることがあり、これをわれわれは“喘息性肉芽腫症:asthmatic granulomatosis”と命名した。
 

by otowelt | 2012-09-17 18:21 | 気管支喘息・COPD

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