CURB65が2点以上の市中肺炎で、βラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用は死亡率減少に寄与

Chamira Rodrigo, et al.
Single versus combination antibiotic therapy in adults hospitalised with community acquired pneumonia
Thorax Online First, published on October 16, 2012 as 10.1136/thoraxjnl-2012-202296


背景:
 βラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用がβラクタム系抗菌薬単独に比べて利益があるかどうか、重症度に応じた入院市中肺炎との相関は明らかでない。

方法:
 われわれはイングランドおよびウェールズにおける72の二次医療機関から紹介となった5240人の成人入院市中肺炎患者を調べた。
 適格基準は、16歳以上の患者、胸部レントゲンで新たな陰影がみられ市中肺炎に矛盾しない所見、下気道感染症状があるもの、市中肺炎に対して治療がおこなわれたものとした。10日以内に病院を退院した患者は除外された。抗菌薬のうち、βラクタム系およびマクロライドを使用した患者を登録した。そのため、フルオロキノロンなどの他系統の抗菌薬曝露があるケースは除外された。
 プライマリアウトカムは30日入院死亡率とした。セカンダリアウトカムは在院日数、ICU入室、人工呼吸器装着必要性、血管作動薬必要性、死亡までの期間、30日再入院率とした。解析はSPSS V.20.0を使用。重症度分類はCURB65を使用した。

結果:
 処方されたβラクタム系抗菌薬の頻度は以下の通りであった:co-amoxiclav(42.7%), amoxicillin (23.3%), benzylpenicillin(17.6%), piperacillin with tazobactam (12.8%) 、cephalosporins
(3.6%)。抗菌薬併用は3239人(61.8%)の患者でおこなわれた。併用されたマクロライドは、clarithromycin(96.1%), erythromycin (3.7%) 、azithromycin(0.2%)であった。
 抗菌薬併用を受けた患者は有意に若かった(年齢中央値73歳(IQR 56–84) vs 76歳 (IQR59–85), p=0.001)。
 30日院内死亡率は24.4%であった。単変量解析では併用群の30日死亡率が低かった(23.0% vs 26.8%; OR 0.81,95% CI 0.72 to 0.93, p=0.001)。同様に多変量モデルにおいて、併用群では中等度から重症の市中肺炎患者(CURB65=2、補正OR 0.54,95% CI 0.41 to 0.72)、超重症市中肺炎患者(CURB65≧3、補正OR0.76, 95% CI 0.60 to 0.96)において有意に30日院内死亡率が少なかった。
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limitations:
・抗菌薬治療期間のデータや、ほかの抗菌薬の考察はできていない
・ICU入室については閾値が高くバイアスとなっている可能性がある

結論:
 CURB65が2点以上の入院市中肺炎におけるβラクタム系抗菌薬とマクロライド系抗菌薬の併用は院内死亡率を減少させる。

by otowelt | 2012-10-23 00:47 | 感染症全般

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