歯周病はCOPDのリスク

e0156318_11182880.jpg歯周病とCOPDの関連についての話題です。詳しくは書かれていませんが、歯垢(dental plaque)が炎症を惹起することによってCOPDのリスクになるのではないかと考えられているようです。

Xian-Tao Zeng, et al.
Periodontal disease and risk of chronic obstructive pulmonary disease: a meta-analysis of observational studies.
PLoS One. 2012;7(10):e46508. doi: 10.1371/journal.pone.0046508. Epub 2012 Oct 19.


背景:
 歯周病:periodontal disease の菌などが肺に落ち込むことで炎症を惹起するとされている(J Oral Microbiol 2, 2010)。また、COPDと歯周病の疫学的共通点が多いこと(肥満、喫煙歴、社会的側面などなど)(Aust Dent J 54 Suppl 1: S62–69, 2009)から、本関連性について調査をおこなった。
 多くの疫学的研究によって、歯周病と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の関連が示唆されてきたが、この関連についてはスタディによって結論が様々であり、また矛盾することさえもある。

方法:
 PubMed、Embase databaseによって2012年1月から歯周病とCOPDリスクに関するスタディを抽出した。独立した2人の著者によってこれが行われた。メタアナリシスは、Comprehensive Meta-Analysis softwareによって行われた。

結果:
 14の観察研究(1つがnested case-conrtol、8つがcase-control、5つがcross-sectional)が登録され、3988人のCOPD患者が含まれた。ランダム効果メタアナリシスに基づくと、歯周病とCOPDには有意な関連がみられた(オッズ比 2.08, 95% CI 1.48–2.91; P<0.001)。heterogeneityが認められた(I2 = 94.4%, P<0.001)。
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 サブグループ解析では、スタディデザインの種類、人種差、歯周病解析項目(alveolar bone loss、priodontal index)、COPD解析(一秒量、一秒率)、補正/非補正オッズ比は有意な関連をみせた。
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 Egger線形回帰によって、出版バイアスが同定された(OR = 3.43, 95%CI= 1.76–5.10; P<0.001)。
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結論:
 現段階でのエビデンスとして、歯周病はCOPDの独立リスク因子であることと考えられる。しかしながら、その原因については不明な点が残されている。われわれは、ランダム化試験をおこない歯周病への介入がCOPDの病理生理や進行に利益があるかどうか調べたいと思う。

by otowelt | 2012-10-28 00:01 | 気管支喘息・COPD

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