GLOW2試験:COPD患者におけるNVA237 グリコトロピウム(シーブリ)の有効性

 LABAのインダカテロール(オンブレス)、ホルモテロール(オーキシス)、LAMAのグリコピロニウム(シーブリ)と新しい吸入薬が増えてきてややこしくなってきましたが、NVA237(シーブリ)についてのGLOW2試験結果は呼吸器内科医としては知っておかねばなりません。いずれQVA149(インダカテロール/グリコピロニウム:オンブレスとシーブリの合剤)も市場に出ると思われるので、何と何の合剤が何なのか覚えないといけませんね。シーブリはオンブレスと同じ、ブリーズヘラーです。
http://www.totalcare-copd.jp/seebri/index.html
 この分野におけるアウトカムであるトラフFEV1とは、反復投与薬剤の次の投与直前のFEV1のことです。つまり、投与後24 時間の時点で測定されるものです。

GLOW1試験:プラセボ群と比較し、NVA237の気管支拡張作用が12週時のトラフFEV1の改善で臨床的に有意に示された(p<0.01)。
D'Urzo A, et al. Efficacy and safety of once-daily NVA237 in patients with moderate-to-severe COPD: the GLOW1 trial. Respiratory Research 2011, 12:156.
GLOW2試験:プラセボ群と比較して、NVA237はGLOW1と同様の改善効果を示し、52週間にわたって非盲検チオトロピウムと同様の効果がトラフFEV1で示された。今回の試験。
GLOW3試験:NVA237の朝の投与が、プラセボ群と比較して初日から10%の有意な運動耐容能の改善をもたらし、試験終了時(21日目)には21%の有意な改善がみられた(p<0.001)
Beeh KM, et al. Once-daily NVA237 improves exercise tolerance from the first dose in patients with COPD: the GLOW3 trial. Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2012;7:503-13.

Edward Kerwin, et al.
Efficacy and safety of NVA237 versus placebo and tiotropium in patients with COPD: the GLOW2 study
Eur Respir J 2012; 40: 1106–1114


背景:
 GLOW2試験は、COPD患者を対象としてNVA237の有効性、安全性、忍容性を評価するため、52週間にわたって二重盲検プラセボ対照並行群間試験をおこなった。

方法:
 NVA237を1日1回50μg投与、プラセボ、または非盲検チオトロピウム1日1回18μgの3群に2:1:1にランダムに割り付けられた。COPDベースライン治療および症状緩和薬の使用は許可された。

結果:
 COPD患者1066人を登録。810人が試験を完遂した。NVA237はプラセボと比べ、投与後12週における平均トラフFEV1が97mL改善(95% CI 64.6–130.2; p<0.001)した。同時点で、非盲検チオトロピウムのトラフFEV1は、プラセボと比較して83mLの改善であった(95%CI 45.6–121.4; p<0.001)。さらにNVA237は、中等度から重症のCOPDの患者において、非盲検チオトロピウムと同様の有効性がみられた。NVA237は速やかな効果発現(初回投与後5分以内)を示した。
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 投与1日目、12週目、26週目、52週目において、0~4時間、0~12時間、12~24時間、0~24時間のFEV1-AUCはプラセボよりも優れていた(p<0.05)。
 NVA237はプラセボと比較して、COPDの症状(Transition dyspenea index:TDI)とQOL(St George’s Respiratory Questionnaire:SGRQ)を改善した。これらの症状とQOLのアウトカムは、非盲検チオトロピウムと同等の結果であった。
 またNVA237は、プラセボと比較して、初回増悪までの期間を有意に延長、52週投与期間における中等度~重度増悪の頻度を減少させた(p=0.001)。これも非盲検チオトロピウムと同等(p=0.001)。
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 NVA237の忍容性は良好であり、有害事象の発生率はプラセボや非盲検チオトロピウムと同等であった。

結論:
 COPD患者におけるNVA2371日1回50μgは呼吸機能、COPD症状、増悪頻度を改善させ、非盲検チオトロピウムと同等の有効性がみられた。

by otowelt | 2012-11-05 00:04 | 気管支喘息・COPD

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