フルオロキノロンは重篤な不整脈のリスクを上昇

この間JAMAでもフルオロキノロンと網膜剥離のリスクが報告されていましたね。
Oral fluoroquinolones and the risk of retinal detachment
JAMA 2012;307(13):1414-1419


世界的にも使用頻度が増えているので、注意しましょうという啓蒙的な内容です。

Francesco Lapi, et al.
Fluoroquinolones and the Risk of Serious Arrhythmia: A Population-Based Study
Clin Infect Dis. (2012) 55(11): 1457-1465


背景:
 フルオロキノロンは、不整脈のリスクと考えられているがデータが少ない。われわれは、重篤な不整脈(心室性不整脈や突然死)のリスクを調べた。

方法:
 呼吸器系疾患に対して1990年1月から2005年12月31日までの間治療された患者を、カナダ・ケベック州のヘルスケアデータベースから抽出した。2007年3月31日までデータを追跡した。
 このコホートに対して症例対照研究をおこない、全重篤不整脈症例を同定した。これらの症例は1奨励あたりに20コントロールとマッチさせた。フルオロキノロン使用が重篤な不整脈使用にもたらす補正リスク比算出のため、ロジスティック回帰分析がおこなわれた。

結果:
 605127人の患者コホートのうち、1838人の不整脈症例が同定された(4.7/10 000人年)。重篤な不整脈は現在使用されているフルオノキノロンにおいてもリスクが高かった(RR = 1.76; 95%CI, 1.19–2.59)、特に新規フルオロキノロンではリスク比が高かった(RR = 2.23; 95% CI, 1.31–3.80)。ガチフロキサシンは最も高い不整脈リスクであり(RR = 7.38; 95% CI, 2.30–23.70)、モキシフロキサシンとシプロフロキサシンも同様に重篤な不整脈リスクが高かった(RR = 3.30; 95% CI, 1.47–7.37 and RR = 2.15; 95% CI, 1.34–3.46,respectively)。
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結論:
 製剤による差はあるものの、フルオロキノロンは不整脈リスクを上昇させる。ハイリスク患者に対するこれら薬剤ごとの差は選択する上での情報となるだろう。

by otowelt | 2012-11-11 11:56 | 感染症全般

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