QFT陽転者はQFT陰性者より約8倍結核を発症しやすい

タイトルに少し語弊がありますが、正式にはQFT陰性者というよりもnonconverterの意味なので注意して下さい。

Shingai Machingaidze, et al.
Predictive Value of Recent QuantiFERON Conversion for Tuberculosis Disease in Adolescents
Am. J. Respir. Crit. Care Med. November 15, 2012 vol. 186 no. 10 1051-1056


背景:
 ツベルクリン反応(TST)と同じように、クオンティフェロン:IFN-γ release assay (IGRA)には、陽性化(conversions)と陰転化(reversions)が起こりうる。TST陰転化は、結核発症リスクを上昇させる可能性があるが、IGRA陰転化についてのリスクはまだよくわかっていない。
※Conversion:
 M. tuberculosisの新規の感染によって新たな免疫学的活性を持つことを指します(ツベルクリン反応、クオンティフェロンの陽転化など)
※Reversion:
 すでにツベルクリン反応やクオンティフェロンが陽性の状態であって、複数回の測定によって陰性化が確認されることです


目的:
 最近クオンティフェロンGold In-Tube(QFT)が陽転化した後の結核の頻度を非陽転化症例と比較する。

方法:
 IGRAステータスが陽性である若年者(QFT converter 534人)と、ランダムに選択された2年以上にわたる陰性者(QFT nonconverter 629人)を結核感染のコホート試験から同定した。引き続く結核の発症を2群で比較した。
 
結果:
 QFT陽性者では、結核発症率は100人年あたり1.46症例(95%CI, 0.82–2.39)であった。累積発症率は2.8% (95% CI, 1.58–4.59)であった。QFT陰性者では、有意に結核発症率(100人年あたり0.17症例 [95% CI, 0.02–0.62])と累積発症率(0.32% [95% CI, 0.03–1.14])が低かった。
 全結核発症リスク比は8.54 (95% CI, 2.51–29.13)であり、プロトコル定義結核発症リスク比は9.1 (95% CI, 1.65–50.36)であった。

結論:
 結核罹患率が高い地域における若年者では、最近QFTが陽性化した症例では、2年以上QFTが陰性である症例と比較して結核を発症するリスクは約8倍高い。

by otowelt | 2012-11-19 08:47 | 抗酸菌感染症

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