バレニクリン(チャンピックス)は心血管イベント増加とは関連せず

外来でチャンピックスを使用されている呼吸器科医も多いと思います。重要な論文です。

Henrik Svanström, et al.
Use of varenicline for smoking cessation and risk of serious cardiovascular events: nationwide cohort study
BMJ 2012;345:e7176 doi: 10.1136/bmj.e7176 (Published 8 November 2012)


目的:
 バレニクリンが、ほかの禁煙治療であるブプロピオン(DNRI)と比べて重篤な心血管イベントの上昇と関連しているかどうか調べる。

デザイン:
 Nationwide historical cohort study、デンマークにおける2007年から2010年の試験

患者および方法:
 バレニクリン新規使用者(n=17926)とブプロピオン(n=17926)を登録。
 Cox回帰分析によって、傾向スコアマッチによる心血管イベントのハザード比を算出した。プライマリアウトカムは、6ヶ月後の急性冠症候群、虚血性脳卒中、心血管イベント死亡、およびそれらの組み合わせとした。

結果:
 57の主要な心血管イベントがバレニクリン使用者に発生した(1000人年あたり6.9例)。一方、ブプロピオン使用者では60イベント(1000人年あたり7.1例)であった。主要イベントのハザード比は0.96 (95% CI 0.67 to 1.39)であった。バレニクリン使用は、急性冠症候群(1.20, 0.75 to 1.91)、虚血性脳卒中(0.77, 0.40 to1.48)、心血管イベント死亡(0.51, 0.13 to 2.02)とも関連していなかった。
 サブグループ解析では、主要な心血管イベントは心血管疾患の既往の有無によって差はみられなかった(既往あり:1.24、0.72 to 2.12、 既往なし:0.83、0.51 to 1.36、P=0.29)。
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結論:
 バレニクリンは禁煙治療としてのブプロピオンと比較して、主要な心血管イベントのリスク増加をもたらさなかった。

by otowelt | 2012-11-19 13:41 | 呼吸器その他

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