IPFの予後予測には、MMP-7、SP-A、KL-6の組み合わせが重要

IPFの予後推定ができることは医師にとっては重要かもしれません。患者さんにとっての重要性はケースバイケースです。

Jin Woo Song, et al.
Blood Biomarkers (MMP-7 and SP-A), Predictors of Outcome in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
CHEST. 2012doi:10.1378/chest.11-2735


背景:
 特発性肺線維症(IPF)にはさまざまな経過があるため、診断時の正確な予後予測を推定することは重要である。この試験の目的は、IPFにおける血液検査バイオマーカーの予後予測能を検証するものである。

方法:
 レトロスペクティブにIPF患者118人の血清MMP-7、KL-6、SP-A、SP-Dがその臨床経過と比較された(生検によるIPF診断:68人)。

結果:
 フォローアップ中央期間は24ヶ月であった。多変量Cox解析では、MMP-7 (HR, 1.056; p=0.0063) 、SP-A (HR, 1.011; p=0.0001)は、年齢、努力肺活量(FVC)、蜂巣肺とともに有意な生存の予後予測因子であった。MMP-7 (≥ 12.1 ng/mL)、SP-A (≥ 80.3 ng/mL)の両方の高値を満たす症例は、1年生存率が59%であり、42%が呼吸機能の急速な減少(6ヶ月で>10%のFVC減少)と関連していた。一方、片方だけの上昇の場合は1年生存率が81%、急速な呼吸機能の減少は27%で、両方とも低値の場合は1年生存率が83.3%、急速な呼吸絹の減少は9%であった。
 多変量モデルでは、MMP-7とSP-Aを通常の標準的予測因子に加えることで、死亡予測がわずかに改善(c-index: 0.731, p=0.061)。ここにKL-6を加えると、有意な予測が可能となった(c-index: 0.730, p=0.037)。

結論:
 このレトロスペクティブ試験によれば、IPFの死亡予測能は臨床的パラメータと比較すると少なくとも3つのバイオマーカーが必要であった。多数の患者での試験が望まれる。

by otowelt | 2012-11-23 00:05 | びまん性肺疾患

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