侵襲性アスペルギルス症に対するBAL中PCRはガラクトマンナン抗原と同等の診断能

BAL中のPCRのシステマティックレビューです。

Tomer Avni, et al.
Diagnostic Accuracy of PCR Alone Compared to Galactomannan in Bronchoalveolar Lavage Fluid for Diagnosis of Invasive Pulmonary Aspergillosis: a Systematic Review
J Clin Microbiol. 2012 Nov;50(11):3652-8


背景:
 気管支肺胞洗浄(BAL)のPCRは侵襲性アスペルギルス症(IPA)の診断に有用とされている。われわれは、システマティックレビューをおこない、BAL中PCRの診断能をガラクトマンナン抗原と比較し検証した。

方法:
 われわれは、プロスペクティブおよびレトロスペクティブのコホート試験と症例対照研究を組み込んだ。2人のレビュアーによって独立してデータが抽出された。バイアスリスクはQUADAS-2を用いた。感度・特異度は二変量モデルで推定され、95%信頼区間を算出した。

結果:
 19の試験が1993年から2012年までの間に出版された。proven IPA/probable IPAの診断に対する感度・特異度はそれぞれ90.2% (95%信頼区間77.2~96.1%)、96.4% (95%信頼区間93.3~98.1%)だった。9つのコホート試験は2002年あるいは2008年のEORTC/MSG基準を固守しており、これらの場合だと感度・特異度はそれぞれ77.2% (95%信頼区間62~87.6%)、93.5% (95%信頼区間90.6~95.6%)であった。
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 気管支鏡前の抗真菌治療は有意に感度を下げた。BAL中PCRはBAL中ガラクトマンナン抗原(ODIカットオフ値0.5)と診断能は同等であった。PCRとガラクトマンナン双方が陽性であった場合、感度はガラクトマンナン抗原単独よりも上昇するが、特異度は不変であった。

結論:
 BAL中のPCRの診断パフォーマンスは良好で、BAL中のガラクトマンナン抗原に遜色なかった。双方を組み合わせることで特異度を下げずに感度を上昇させることができる。

by otowelt | 2012-12-04 12:35 | 感染症全般

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