メタアナリシス:ファーストライン白金製剤ベースの化学療法にベバシズマブを加えることでOS、PFSの改善

 アバスチンのメタアナリシスです。トータルのOS延長と捉えるには早計かもしれません。OSの95%信頼区間上限が0.99なので、かなりきわどい結果です。サブセット解析での腺癌、体重減少が軽度である患者群には有効であろうと考えられますが、新しい第II/III相試験が1つ出るたびにメタアナリシスをすぐに行う研究者がおられるので(たとえばJO19907)、メタアナリシス=揺るぎないものという神話に振り回されないように気を付けないといけません。
 そういった意味では、単一のよく練られた第III相試験の方が信頼性が高いようにすら思うことがあります。

Soria JC, et al.
Systematic review and meta-analysis of randomised, phase II/III trials adding bevacizumab to platinum-based chemotherapy as first-line treatment in patients with advanced non-small-cell lung cancer.
Ann Oncol. 2012 Nov 23. [Epub ahead of print]


背景:
 これまでの試験で、非小細胞肺癌(NSCLC)のベバシズマブの効果と安全性が示されている。

方法:
 手術不能局所進行NSCLC、再発あるいは転移性NSCLCに対する、白金製剤ベースのファーストライン化学療法におけるベバシズマブ上乗せ効果を比較したランダム化比較試験のメタアナリシスを施行した。
 ハザード比(HR)、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、有害事象におけるオッズ比(OR)を算出した。χ2検定によって治療効果、予後予測因子、患者背景の相互作用を評価した。

結果:
 第II/III相試験において、2194人の患者データ(1313人:ベバシズマブ、881人:コントロール)が抽出された(試験は第II相:AVF-0757g, JO19907, 第III相:ECOG 4599, AVAiL)。
 化学療法単独と比べて、ベバシズマブは有意にOS(HR 0.90; 95%CI0.81, 0.99; P = 0.03)およびPFSを延長(0.72; 95% CI 0.66, 0.79;P<0.001)。ベバシズマブは他の組織型よりも腺癌に有意にOSへの効果が高くみられた(P = 0.02)。
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(上:OS、下:PFS)
 
 サブセットでの腺癌、体重減少が5%以下と軽度である患者はこの恩恵を大きく受けた。
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 ベバシズマブはgrade 3以上の蛋白尿、高血圧、出血性イベント、好中球減少、発熱性好中球減少症と関連していた。
 出版バイアスについての記載がほとんどない。

結論:
 進行NSCLCにおいて、ファーストラインの白金製剤ベースの化学療法にベバシズマブを加えることで有意にOSおよびPFSが延長する。

by otowelt | 2012-12-03 20:33 | 肺癌・その他腫瘍

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