線維性間質性肺疾患に対する治療介入のシステマティックレビュー

 きわめて難解な論文です。ランダム化試験だけでなく数多くの試験を複雑な手法で解析しているので、かなり時間をかけないと読めません。

Sabrina Bajwah, et al.
Interventions to improve symptoms and quality of life of patients with fibrotic interstitial lung disease: a systematic review of the literature
Thorax Online First, published on December 1, 2012 as 10.1136/thoraxjnl-2012-202040


背景:
 このスタディは、線維性の間質性肺疾患のある患者の呼吸困難感や他の症状、QOLを改善するための介入法の有用性のエビデンスを評価するものである。

方法:
 11のデータベースを、信頼性のあるウェブサイトやキージャーナルを手動操作で検索した。スタディは、2人の独立した研究者によって解析されデータが抽出された。メタアナリシスが行われた。
 疾患は、特発性肺線維症(IPF)、NSIP、cryptogenic fibrosing alveolitis(CFA)、特発性間質性肺炎のスタディを選出した。

結果:
 34試験、19の介入、3635人の患者が組み込まれた。メタアナリシスでは、インターフェロンγ-1bやシルデナフィルは6分間歩行距離や呼吸困難感に有意な効果はみられなかった。
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▲インターフェロンγ-1bの6分間歩行距離と呼吸困難感への有効性
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▲シルデナフィルの6分間歩行距離と呼吸困難感への有効性

 呼吸リハビリテーションとピルフェニドンは6分間歩行距離に影響を与えた(それぞれの平均差(95% CI)は、27.4 (4.1 to 50.7)、24.0 (4.3 to 43.7))。
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▲呼吸リハビリテーションの6分間歩行距離への有効性

 呼吸リハビリテーションは呼吸困難感に対して混合的な効果がみられた。呼吸リハビリテーションとシルデナフィルは、QOL改善に有効的な傾向がみられた。

 酸素療法によって6分間歩行距離にわずかながら(weak)改善がみられた。呼吸困難感に対してはプレドニゾロン、ダイアモルフィン、Dペニシラミン、コルヒチンがわずかながら改善をもたらし、咳嗽に対してはインターフェロンαとサリドマイドが、不安症状に対してはダイアモルフィン、疲労感に対しては呼吸リハビリテーション、QOLに対してはサリドマイドとドキシサイクリンがわずかながら改善をもたらした。

結論:
 呼吸リハビリテーションとピルフェニドンは6分間歩行距離の改善に強固な(strong)エビデンスを有し、シルデナフィルと呼吸リハビリテーションはQOL改善に中等度(moderate)のエビデンスを有していた。

by otowelt | 2012-12-06 12:39 | びまん性肺疾患

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