クリスマスBMJ:車でスピードバンプ上を通過したときの疼痛は急性虫垂炎の診断に有用

クリスマスBMJらしいばかばかしいスタディですが、意外にも臨床応用できるかもしれませんね。あまり日本には大きなスピードバンプはないのですが、海外の道路には結構ありますね。
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Helen F Ashdown, et al.
Pain over speed bumps in diagnosis of acute appendicitis: diagnostic accuracy study
BMJ2012;345doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e8012(Published 17 December 2012)


目的:
 急性虫垂炎の診断におけるスピードバンプ(車の速度を落とさせるための道路上の段差)の上を通行する際の疼痛の診断精度を検証する。
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デザイン:
 プロスペクティブのアンケートベースの診断精度を調べた試験

セッティング:
 イギリスにおける市中病院の外科ユニット

参加者:
 虫垂炎疑いということで外科チームにコンサルトされた17~76歳の101人の患者

主要アウトカム:
 急性虫垂炎を診断するためにスピードバンプの上を交通した場合の疼痛惹起における感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率、陽性尤度比、陰性尤度比を従来の通常診断法と比較検証した。

結果:
 病院に来る際にスピードバンプの上を通行した64人の参加者を解析した。参加者のうち、34人が組織学的に虫垂炎と診断され、そのうち33人はスピードバンプを通行する際に疼痛を感じていた。感度は97%(95%CI 85% to 100%)、特異度は30%(15% to 49%)であった。陽性的中率は61% (47% to 74%)、陰性的中率は90% (56% to 100%)で、また陽性尤度比は1.4 (1.1 to 1.8)、陰性尤度比率は0.1 (0.0 to 0.7)であった。
 スピードバンプは、疼痛の移動や反跳痛を含む従来の臨床所見よりも高い感度と陰性尤度比を有していた。
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結論:
 スピードバンプの上を通行する際の疼痛の存在は急性虫垂炎の尤度を上昇させる。これは、従来の臨床アセスメントよりも有用である可能性がある。スピードバンプの上を通行したかどうかを聞くことはきわめて有用である。

by otowelt | 2012-12-20 00:47 | その他

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