ARDSに対する人工肺サーファクタントは死亡率減少に寄与せず

人工肺サーファクタントのメタアナリシスです。

LI-NA ZHANG, et al.
Exogenous pulmonary surfactant for acute respiratory distress syndrome in adults: A systematic review and meta-analysis
Exp Ther Med. 2013 January; 5(1): 237–242.


背景:
 急性呼吸促迫症候群(ARDS)は、肺コンプライアンスの減少としてしばしば特徴づけられる疾患であり、内因性サーファクタントシステムの機能不全が示唆されている。外因性(人工)サーファクタントがARDS患者の内因性システムの置換療法になりうるかどうか検証された。

方法:
 1950年から2011年までのMedline、1989年から2011年までのEmbase、1994年から2011年までのCochrane Databaseが解析された。2人のレビュアーが試験を抽出した。

結果:
 7試験2144人の患者がクオリティの高い手法の試験として解析に組み込まれた。肺サーファクタント治療は、死亡率減少に寄与しなかった(相対リスク1.00; 95%信頼区間0.89-1.12)。
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 サブグループ解析では、サーファクタントの種類によって死亡率の減少に寄与するといったことも認められなかった。
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 異質性はプライマリアウトカム解析では有意には認められなかった(I2=0%)。出版バイアスは認められなかった。酸素化、人工呼吸器非装着日数、人工呼吸管理期間、APACHEIIスコアはデータ不足のため解析不能であった。
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結論:
 外因性サーファクタントはARDSの成人患者において死亡率減少に寄与しない。酸素化に対する外因性サーファクタントの効果についてははっきりと結論づけられなかった。

by otowelt | 2012-12-26 00:49 | 集中治療

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