びまん性肺疾患におけるサイトメガロウイルス感染の治療開始時期の提唱

当院のスタディです。びまん性肺疾患におけるサイトメガロウイルス感染症について。

Arai T, et al.
Cytomegalovirus infection during immunosuppressive therapy for diffuse parenchymal lung disease.
Respirology. 2013;Jan18(1):117-124.


背景および目的:
 サイトメガロウイルス(CMV)感染は、特に免疫抑制治療を受けているびまん性肺疾患患者において致死的な病態である。このスタディの目的は、免疫抑制治療を受けているびまん性肺疾患患者におけるCMV感染症の臨床的特徴を記載しCMV感染をマネジメントする戦略を提唱するものである。

方法:
 免疫抑制治療を受けており末梢血白血球のCMV pp65抗原が陽性であったびまん性肺疾患患者69人に対するレトロスペクティブに縦断的観察試験をおこなった。

結果:
 臨床的にCMV感染症があると考えられたのが23人、非顕在化CMVアンチゲネミア がみられたのが46人であった。CMV pp65抗原のカットオフレベルはROCカーブ解析で決定し、末梢血白血球数50000に対して7.5細胞数と定義した。多変量解析において、早期CMV感染症は急性/亜急性のびまん性肺疾患の悪化や免疫抑制治療開始時の呼吸不全と関連していた。また急性/亜急性のびまん性肺疾患の悪化、CMV pp65抗原タイター>7.5細胞/50000白血球、CRP10mg/L以上は予後不良であることが多変量解析で示された。

結論:
 びまん性肺疾患患者におけるCMV pp65抗原タイター>7.5細胞/50000白血球はガンシクロビルによる治療を行うべきである。低いレベルのタイターの場合、注意深くモニターするかあるいは臨床所見が予後不良であると想定されるならばガンシクロビルによる治療をおこなうべきであろう。

by otowelt | 2012-12-28 00:18 | 感染症全般

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