入院を要するCOPD患者に対して抗菌薬投与はステロイドへ上乗せ効果をもたらす

e0156318_10101938.jpg意外にエビデンスの少ない、COPD急性増悪に対する抗菌薬の臨床試験です。実はCOPD急性増悪に対するステロイドの使用も臨床試験はあまり多くありません。

Mihaela S. Stefan, et al.
Association Between Antibiotic Treatment and Outcomes in Patients Hospitalized With Acute Exacerbation of COPD Treated With Systemic Steroids
CHEST. 2013;143(1):82-90


背景:
 抗菌薬は、COPD急性増悪(AE-COPD)において広く使用されているが、導入済であるステロイドに対して付加的効果があるかどうかはよくわかっていない。われわれは、ステロイド治療を受けている入院AE-COPD患者の大規模コホートで抗菌薬とアウトカムの関連を調べた。

方法:
 40歳以上の入院AE-COPD患者で、2006年1月1日から2007年12月1日までの間、アメリカ410急性期医療施設においてレトロスペクティブコホート試験を実施した。53900人の患者が適格基準を満たし、85%が抗菌薬を最初の2病日に受けており、50%がキノロンによる単独治療、22%がマクロライド+セファロスポリン、9%がマクロライドによる単独治療を受けていた。
 抗菌薬を受けていない患者と比較して、抗菌薬治療を受けた患者は死亡率が低かった(1% vs 1.8%, P < .0001)。多変量解析では、抗菌薬の使用は院内死亡率の40%のリスク減少(RR, 0.60; 95% CI, 0.50-0.73)およびCOPDによる30日再入院の13%のリスク減少(RR, 0.87; 95% CI, 0.79-0.96)に寄与した。後期の人工呼吸管理およびClostridium difficile腸炎による入院は両群で有意差はみられなかった。

結論:
 汎用されている抗菌薬治療レジメン間ではほとんどアウトカムの差はなかった。ステロイド導入済の入院AE-COPD患者において、抗菌薬を追加することが良い結果をもたらすかもしれない。

by otowelt | 2013-01-05 00:09 | 気管支喘息・COPD

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