非小細胞肺癌におけるexon 20変異の臨床的特徴

Oxnard, Geoffrey R, et al.
Natural History and Molecular Characteristics of Lung Cancers Harboring EGFR Exon 20 Insertions
Journal of Thoracic Oncology: February 2013 - Volume 8 - Issue 2 - p 179–184


背景:
 EGFR遺伝子のexon20変異は、非小細胞肺癌のEGFR遺伝子変異の中でも3番目に多い。ただ、これらの変異を有する場合のEGFR-TKIの反応性についてはほとんどわかっていない。

方法:
 非小細胞肺癌患者でEGFRジェノタイピングをおこなった。exon20変異のある癌患者を同定し、シークエンスを施行し治療効果についてレトロスペクティブに解析した。臨床的特徴と生存がほかのEGFR遺伝子変異およびEGFR野生型の患者と比較された。
 以下のタイプ分類をおこなった。
 (1)EGFR遺伝子でexon 20変異のあるもの
 (2)EGFT-TKIが感受性である一般的なEGFR遺伝子変異(exon 19 deletions or L858R point mutations)
 (3)他のまれなEGFR遺伝子変異
 (4)EGFR野生型

結果:
 1086人が2004年から2012年までの間EGFRジェノタイピングを施行された。27人(2.5%)がexon20変異を有しており、9.2%がEGFR遺伝子変異を有していた。
 EGFR野生型と比較して、exon20変異は有意に非喫煙者とアジア人に多かった。もともよくみられた変異はV769_D770insASVであり、22%にのぼった。exon20変異群での生存期間中央値は16ヶ月で、これは野生型と同等の生存期間であり、またほかのEGFR遺伝子変異と比べると短かった。
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結論:
 EGFR遺伝子のうちexon20変異は、臨床的特徴はほかのEGFR遺伝子変異患者と同等であるが、予後不良であった。非小細胞肺癌患者におけるこのサブセットの頻度は、ほかの肺腺癌にみられるサブセット(BRAF、HER2、ROS1)と同程度であった。

by otowelt | 2013-01-19 00:56 | 肺癌・その他腫瘍

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