クライオプローブによる経気管支肺生検は、鉗子による経気管支肺生検と同等の安全性

2012年のERSでクライオプローブについての演題があったことを以前紹介しました。
ERS2012:気管支鏡cryoprobeでびまん性肺疾患の診断が可能に

クライオプローブによる気管支鏡の論文が昨年ERJから報告され、外科的肺生検に近いTBLB手技として注目されています。
Hetzel J, et al. Cryobiopsy increases the diagnostic yield of endobronchial biopsy: a multicentre trial. Eur Respir J. 2012 Mar;39(3):685-90.

以下、今回のCHESTの報告です。

Lonny Yarmus, et al.
Cryoprobe Transbronchial Lung Biopsy in Lung Transplant Patients: A Safety Pilot.
CHEST. 2013doi:10.1378/chest.12-2290


背景:
 通常の鉗子による経気管支肺生検(FTBBx)は、しばしば挫滅や過小サイズにより検体不良となることがある。現在までに、肺移植患者におけるクライオプローブによる生検(CPBx)の安全性と効果を検証されたことはない。
 われわれは、肺移植後患者でCPBxとFTBBを比較したパイロット試験において、最初の21手技の安全性プロファイルと生検結果を提示する。

方法:
 気管支鏡を予定された肺移植患者を2011年11月から2012年9月までの間に連続登録した。適格基準は、18歳を超えた両側正位移植患者とした。除外基準は、抗凝固療法、一秒量0.8L未満、びまん性嚢胞製疾患、血行動態的不安定、重度の低酸素血症(PaO2 < 55mmHg or SpO2 < 92% on room air)とした。21手技がおこなわれ、10人に硬性気管支鏡をおこない、その後11人が軟性気管支鏡を施行した。
 患者は気胸、血行動態的不安定、呼吸不全を含む合併症をモニタリングされた。

結果:
 17人の患者で21手技がおこなわれた。生検領域と開存肺胞率は有意にCPBxのほうがFTBBxよりも優れていた(p<0.05)。手技による臨床的合併症は有意に観察されなかった。

結論:
 肺移植後の気管支鏡における鉗子による経気管支肺生検に取って代わるクライオプローブの生検は安全でさる。クライオプローブによる大きな検体が診断能を向上させることができるかどうかを検証するさらなる試験が望まれる。

by otowelt | 2013-01-21 00:22 | びまん性肺疾患

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