細胞診検体でのALK同定は有用

e0156318_21153247.jpg 若年肺癌の場合や、組織で腺構造で粘液産生性があるものに関してはALKを検索する必要があると思いますが、全例でALKを検索すべきかどうかはまだ議論の余地があります。
 Lung Cancerから、細胞診検体でALKを組織検体に遜色ないくらいに同定可能であるという報告です。

Tanaka H, et al.
Clinical application of immunocytochemical detection of ALK rearrangement on cytology slides for detection or screening of lung adenocarcinoma.
Lung Cancer. 2013 Mar 20. pii: S0169-5002(13)00111-6. doi:10.1016/j.lungcan.2013.03.006.


背景:
 Anaplastic lymphoma kinase (ALK)再構成の免疫組織化学スクリーニングは重要であり、肺腺癌の治療選択のためにルーチンで検索される。しかしながら、経気管支肺生検(TBLB)による腫瘍へのアプローチはしばしば困難を極めることがあり、気管支鏡をおこなったとしても腫瘍組織の生検組織を得ることができず、同時に得られた細胞診検体に腫瘍細胞が含まれていることがある。

方法:
 われわれは免疫組織化学染色(IHC)をTBLB検体に用いてALKタンパク発現を調べ、さらに同症例のブラシ検体の細胞診スライドで免疫細胞化学染色(ICC)をおこなった。これらを比較し、一致するかどうか検証した。

結果:
 弘前大学病院および国立病院機構弘前病院において18人の腺癌患者が抽出された。IHCおよびICC結果は高い一致率であった。IHCと比較してICCの感度は85.7% (6/7), 特異度は100% (11/11)、陽性適中率は100% (6/6), 陰性適中率は91.6% (11/12)だった。

結論:
 ルーチンのパパニコロウ細胞診スライドにおけるICCでのALK再構成の同定は肺癌治療において有用である。


by otowelt | 2013-03-30 00:11 | 肺癌・その他腫瘍

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