RADIANT-2試験サブ解析:肺進行神経内分泌腫瘍に対するエベロリムス+オクトレオチドLARの有効性

RADIANT-2試験は、2011年のLancetに掲載されました。PFSで5.1ヶ月の延長が報告されています(ハザード比0.77; 95%信頼区間 0.59-1.00; P=.026)。
Pavel ME, et al. Everolimus plus octreotide long-acting repeatable for the treatment of advanced neuroendocrine tumours associated with carcinoid syndrome (RADIANT-2): a randomised, placebo-controlled, phase 3 study. Lancet. 2011 Dec 10;378(9808):2005-12.

大腸のサブ解析の結果はOncologistに掲載されているようです。
Castellano D, et al. Everolimus plus octreotide long-acting repeatable in patients with colorectal neuroendocrine tumors: a subgroup analysis of the phase III RADIANT-2 study. Oncologist. 2013;18(1):46-53.

肺のサブ解析結果はCHESTに報告されました。

Nicola Fazio, et al.
Everolimus Plus Octreotide Long-Acting Repeatable in Patients With Advanced Lung Neuroendocrine Tumors
Analysis of the Phase 3, Randomized, Placebo-Controlled RADIANT-2 Study
CHEST 2013; 143(4):955–962


背景:
 神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine Tumors :NETs)の頻度は1980年代からおよそ5倍に増えている。肺NETの頻度も同様に増えていることが報告されているが、妥当な治療法についてはまだ確立されていない。

方法:
 本報告は、第III相プラセボ対照ランダム化試験(RADIANT-2試験)から低悪性度~中等度悪性度の進行肺NET患者のコホートからエベロリムス(アフィニトール®)とオクトレオチド(サンドスタチン®)徐放性製剤(LAR)(30mg筋注、28日ごと)の併用投与の効果と安全性を評価したサブ解析である。
 患者は18歳以上のカルチノイド症候群を呈した低悪性度~中等度悪性度の進行肺NETとした。パフォーマンス・ステータスは2以下とした。ウォッシュアウト期間としてランダム化前に2週間の期間をはさめば、オクトレオチドLAR投与歴があったとしても本試験に登録可能とした。未分化および高悪性度のNETは本試験から除外した。
 プライマリエンドポイントは無増悪生存期間(PFS)である。セカンダリエンドポイントは客観的奏効率、全生存期間、ベースラインからのバイオマーカー(5-HIAA、クロモグラニンA)の変化、安全性アウトカムである。

結果:
 RADIANT-2試験には429人の患者が登録された。そのうち、肺NETは44人であった。患者はランダムにエベロリムス+オクトレオチドLAR(n=33)あるいはプラセボ+オクトレオチドLAR(n =11)に割り付けられた。ベースラインの患者特性は概ねバランスがとれていたが、サブ解析ということもあって、65歳以上の患者割合(42% vs 18%)、少なくとも2年前に診断を受けていた割合(76% vs 55%)に差がみられた。
 クロモグラニンAの中央値は、RADIANT-2試験全体での173.9 ng/mLよりも肺NETで1324.4 ng/mLと高値を示した。肺NETのエベロリムス併用群で中央値1278.8 ng/mL、プラセボ併用群で1687.7 ng/mLだった。また、5-HIAA中央値は、RADIANT-2試験全体で160.8 μmol/日、肺NETで253.4 μmol/日だった。肺NETのエベロリムス併用群で276.9 μmol/日、プラセボ併用群で142.8 μmol/日だった。
 エベロリムス併用群では、63.6%が少なくとも1回のエベロリムスの用量調整を要した。これは主に有害事象による用量変更だった。プラセボ群では1人(9.1%)の患者のみがオクトレオチドLARの用量調整を要した。
 PFS中央値は前者で13.63ヶ月(95%信頼区間 5.55-14.29)、後者で5.59ヶ月(95%信頼区間 2.79-27.76)であった。これは28%のリスク減少を示した(増悪の相対リスク:ハザード比 0.72; 95%信頼区間, 0.31–1.68; P=.228)。local investigatorレビューでは、PFS中央値はそれぞれ8.8ヶ月(95%信頼区間 5.13-19.55)、2.83ヶ月(95%信頼区間 1.15-16.56)であった(ハザード比0.62、95%信頼区間0.29-1.31;P=.106)。
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 エベロリムス+オクトレオチドLARを受けた患者の67%がRECIST判定でPRではないものの腫瘍縮小効果が観察された。プラセボ併用群ではこれは27%であった。
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 もっともよくみられた有害事象は胃炎、皮疹、下痢、無力感であった。これはRADIANT-2試験全体の頻度と一致していた。
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結論:
 RADIANT-2試験のサブ解析により、進行肺NETに対するエベロリムス+オクトレオチドLARはプラセボ+オクトレオチドLARと比較してPFS中央値を2.4倍延長する。


by otowelt | 2013-04-06 13:10 | 肺癌・その他腫瘍

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