非小細胞肺癌におけるK-RAS遺伝子変異は全生存期間を短縮

 K-RAS遺伝子変異を有する非小細胞肺癌の治療については、Lancet Oncologyに掲載された、Selumenibとドセタキセルの臨床試験が記憶に新しいですね。
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Jänne PA, et al.
Selumetinib plus docetaxel for KRAS-mutant advanced non-small-cell lung cancer: a randomised, multicentre, placebo-controlled, phase 2 study.
Lancet Oncol. 2013 Jan;14(1):38-47.


Lung Cancerから、KRAS遺伝子変異を有する非小細胞肺癌の報告です。

Meng D, et al.
Prognostic value of K-RAS mutations in patients with non-small cell lung cancer: A systematic review with meta-analysis.
Lung Cancer. 2013 Apr 19, in press.


背景:
 K-RAS遺伝子変異は非小細胞肺癌(NSCLC)の20~30%にみられ腺癌に最もよくみられるものの、予後への影響については確定的な結論は出ていない。

方法:
 われわれは、K-RAS遺伝子変異のNSCLCの予後への影響を調べるために、システマティックレビューおよびメタアナリシスをおこなった。生存についてのデータを抽出し、全生存期間におけるハザード比および95%信頼区間を算出した。

結果:
 41試験(6939患者)が解析に組み込まれ、K-RASのNSCLCに対する生存への影響は全生存期間を短縮する方向へはたらき、ハザード比は1.45 (95%信頼区間1.29-1.62)であった。
 人種についてのサブグループ解析では、アジア人のハザード比は1.97 (95%信頼区間1.58-2.44)、非アジア人では1.37 (95%信頼区間1.25-1.5)であった。組織型におけるサブグループ解析では、腺癌ではハザード比1.39 (95%信頼区間 1.24-1.55)であった。病期では、stage Iではハザード比1.81(95%信頼区間 1.36-2.39)、stageI-IIIaではハザード比1.68(95%信頼区間1.11-2.55)であったが、進行期(stage IIIb-IV)ではK-RAS遺伝子変異が生存に影響をおよぼすことはなかった(ハザード比1.3、95%信頼区間0.99-1.71)。

結論:
 NSCLCにおけるK-RAS遺伝子変異は、特に腺癌や早期癌では生存期間を短縮する。


by otowelt | 2013-04-27 00:28 | 肺癌・その他腫瘍

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