虚脱率50%以上の気胸は喫煙者に多く、外科治療を受ける可能性が高い

e0156318_21455116.jpg 興味深いスタディです。

Sayar A, et al.
Size of Pneumothorax can be a New Indication for Surgical Treatment in Primary Spontaneous Pneumothorax: A Prospective Study.
Ann Thorac Cardiovasc Surg. 2013 Apr 20.


目的:
 原発性自然気胸(PSP)の外科的治療は、エアリークが遷延したり気胸が再発する症例に適用される。われわれは外科的治療されたPSP症例において、気胸のサイズの影響について調べた。

方法: 
 2007年から2008年までに181人の入院PSP患者をレトロスペクティブに登録した。気胸の虚脱サイズがKircherとSwartzelの方法(J Am Med Assoc 1954; 155: 24-9.)によって計算された:(A-B)/A × 100。
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 これによってPSP患者を2群に分けた。すなわち、グループA:虚脱率が50%以上、グループB:ごく軽度の虚脱あるいは虚脱率50%未満の中等度例、である。

結果:
 気胸の平均虚脱サイズは、グループAで80.5 ± 10.4%(n = 54、29%)、グループBで39.5 ± 6.5% (n = 127、71%)だった。喫煙歴および喫煙インデックスはグループAで有意に多かった。(それぞれp = 0.02, p <0.001)。
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 55人の患者(29.3%)がエアリーク遷延あるいは同側の再発のため手術を要した。外科的治療を要した患者は有意にグループAで多かった(51.9% vs 19.7%, p <0.001)。エアリークの遷延率および気胸再発は有意にグループAで多かった(それぞれp = 0.007, p = 0.004)。
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 術後合併症や周術期合併症に外科治療を受けた両群で差はみられなかった。

結論:
 気胸のサイズは喫煙歴があったり喫煙インデックスが高い患者で大きい。外科的治療は虚脱率が50%以上である場合に考慮されるべきである。


by otowelt | 2013-05-08 15:07 | 呼吸器その他

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