COPD患者の呼吸機能減衰と心血管系死亡率に血清ミエロペルオキシダーゼ濃度が関連

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Hye Yun Park, et al.
The Relation of Serum Myeloperoxidase to Disease Progression and Mortality in Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD)
PLoS One. 2013; 8(4):e61315.


背景:
 ミエロペルオキシダーゼ(MPO)は、好中球の一次顆粒にみられる抗菌およびアテローム形成性がある強いオキシダントである。MPOは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因に関連があるとされている。しかしながら、MPOとCOPDの健康アウトカムとの関連性についてはよくわかっていない。

方法:
 Lung Health Studyにおいて、われわれは4677人の軽度から中等度の気流制限を有する35~60歳の患者においてMPO値を調べた。Cox比例ハザードモデルを用いて、われわれは血清MPO濃度と総死亡率および疾患特異的死亡率のリスクとの関連を調べた。

結果:
 血清CRPとMPOの間には相関性がみられた。また、喫煙をしている患者であるほど血清MPO濃度は高かった(喫煙者:140.6±126.7 ng/ml; p<.0001 vs 持続禁煙者)。
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 われわれは、11年間のフォローアップにおいて血清MPO濃度が有意に一秒量の減少と関連することを発見した(p<0.0001)。またこの関連は年齢、性別、人種、ベースライン一秒量、喫煙歴の補正によっても有意確認された(p = 0.048)。
 さらに血清MPO濃度は心血管系死亡率のリスクを増加させた(p = 0.036)。最も高い五分位であった集団では、最も低い集団と比較して心血管系死亡のハザード比が1.90 (95%信頼区間1.00–3.58; p = 0.049)であり、喫煙を続けている患者では顕著であった(補正p値=0.0396)。
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 しかしながら、血清MPO濃度は総死亡率、呼吸器系死亡率、悪性疾患の死亡とは関連していなかった。

結論:
 血清MPO濃度の上昇は、COPD患者における急速な呼吸機能の減衰と心血管系のアウトカムと関連していた。すなわち、MPOはCOPDの進行と心血管系疾患の原因に重要な役割を果たしている可能性が示唆される。


by otowelt | 2013-05-09 00:05 | 気管支喘息・COPD

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