ATS2013:大きな道路の近くに住む小児ほど呼吸器感染症を起こしやすい

e0156318_1115897.jpg


e0156318_11145436.jpg幹線道路からの距離は、腎機能やインスリン抵抗性にも関与されていると最近報告されています(J Epidemiol Community Health doi:10.1136/jech-2012-202307、Diabetologia
DOI 10.1007/s00125-013-2925-x )。

M.B. Rice, et al.
Exposure To Traffic And Early Life Respiratory Infection: A Cohort Study
ATS 2013, May 19, 2013, Mini Symposium


背景:
 症例対象研究および救急部の研究では、交通関連の汚染曝露はヒトに早期の呼吸器感染症をもたらすと考えられている。地域情報システム(GIS)を使用して、家からの距離と主要道路の近接性を調べ、ボストン地区で3歳までに発生した呼吸器感染のリスクとの関連性を調べた。

方法:
 1999年から2002年までの間、Viva計画において1271の母子のペアを登録した。われわれは主要道路からの距離をGISによって計算した。呼吸器感染症は、児の出生から3歳までの間に主治医が診断した肺炎、細気管支炎、クループ、他の呼吸器感染症とした。われわれはロジスティック回帰モデルを使用し、主要道路からの距離と呼吸器感染症のオッズ比を調べた。分類は過去の試験に基づいて、主要道路からの距離を100m未満、100m~200m、200m~1000m、1000m超の4分類とした。

結果:
 上記1271のペアのうち、主要道路から88 (6.4%)が100m未満、90 (6.5%)が100m~200m、464 (33.7%)が200m~1000m、735 (53.4%)が1000m超の場所に住んでいた。3歳までに3678人の児(53.3%)が少なくとも1回の呼吸器感染症に罹患していた。年齢、出生体重、母の教育レベル、家庭収入、近隣の収入ステータス、母乳育児かどうか、12歳未満の他の子供がいるかどうか、出生季節といった点を補正し、ロジスティック回帰モデルを用いたところ、呼吸器感染症のリスクは主要道路から1000m超に居住している場合と比較して、100m未満の居住の場合1.74 (95%信頼区間1.02-2.96)、100m~200mの場合1.49 (95%信頼区間0.85-2.61)、200m~1000mの場合0.90 (95%信頼区間0.68-1.18)だった(Ptrend=0.078)。

結論:
 主要道路から100m未満のところに住んでいる新生児・乳児は呼吸器感染症を3歳までに発症するリスクが高い。


by otowelt | 2013-05-20 03:58 | 気管支喘息・COPD

<< ATS2013:CTガイド下生... ATS2013:線維化を伴う肺... >>