ATS2013:リファンピシンの妥当な用量は?

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M.J. Boeree, et al.
What Is The Right Dose Of Rifampin? A Dose Escalating Study
ATS 2013, May 20, 2013,Thematic Poster Session


背景:
リファンピンは1971年に導入された。10mg/kgの用量は主にコスト、効果、毒性に基づいて決定された。最大耐用量(MTD)試験については過去に実施されたことはない。現在、リファンピンの用量を増加させることで治療期間を有意に減らすことができるのではないかとマウスの実験で示唆されている。本試験のプライマリエンドポイントはMTDを調べ、リファンピンの“最適な”用量を決定することである。

方法:
 われわれは14日間のMTD試験を肺結核患者で未治療例の成人におこなった。リファンピンは10mg/kg、20 mg/kg、25 mg/kg、30 mg/kg、35 mg/kgを初日から7日目に使用し、その効果と安全性を検証した。身体所見、バイタルサイン、副反応、心電図検査、血液検査、尿検査が行われた。治療は全てDOTSで行なわれた。リファンピンの血清薬理学的動態が7日目、14日目に調べられた。14日目以降は通常の結核治療が行なわれた。

結果:
 5用量の評価がおこなわれた。われわれは68人の患者で163の副作用イベントを報告した。グレード1だった120のイベントのうち、102はおそらくリファンピンによるもの、8はリファンピンによるものと判断された。グレード2は19人、グレード3は3人にみられた。グレード3の副作用には高カリウム血症1例、トランスアミナーゼ上昇2例が含まれた。7日目の平均AUC0-24は10mg/kg で26.3 h・mg/L、20 mg/kgで112.6h・mg/L、25 mg/kgで134.5 h・mg/L、30 mg/kgで189.4h・mg/Lだった。平均Cmaxは同様にそれぞれ7.4 mg/L、21.6 mg/L、25.1 mg/L、33.1 mg/Lだった。

結論:
 リファンピンを35mg/kgまで増量しても安全で忍容性は高いと考えられる。そのためわれわれは35mg/kgの用量を複数アームによる多段階デザインで臨床試験をおこなうこととしている。


by otowelt | 2013-05-20 23:18 | 抗酸菌感染症

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