ATS2013:マシテンタンは肺高血圧症の死亡・入院リスクを減少

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マシテンタンの別の試験では、FVCのプライマリ評価項目に差がみられなかったとしています。
Raghu G, et al. Eur Respir J. 2013 May 16. [Epub ahead of print] Macitentan for the treatment of idiopathic pulmonary fibrosis: the randomised controlled MUSIC trial. Eur Respir J. 2013 May 16. [Epub ahead of print]

以下、今回の発表です。

R.N. Channick, et al.
Macitentan Reduces PAH-Related Hospitalizations: Results From The Randomized Controlled SERAPHIN Trial
ATS 2013, May 20, 2013, Mini Symposium


背景:
 マシテンタンは、新しいエンドセリン受容体拮抗薬であり、肺高血圧症(PAH)において死亡リスクを有意に減少させることがSERAPHIN(Study with an Endothelin Receptor Antagonist in Pulmonary arterial Hypertension to Improve cliNical outcome)試験によって明らかになった。
 PAHによる入院リスクに対する効果に関してこの試験で評価された。
 
方法: 
 SERAPHIN試験は、国際二重盲検プラセボ対照試験であり、1日1回のマシテンタン3mg、10mg、プラセボの3群に1:1:1にランダムに割り付けされたものである。患者は12歳以上のWHO機能クラスII-IVのPAH患者とした。治療終了時までのPAHによる死亡あるいは入院までの期間がKaplan-Meier解析で調べられた。

結果:
 742人の患者のうち76%が女性、年齢中央値は45歳(12-85歳)であった。ほとんどの患者がWHOのクラスII(52%)およびIII(46%)であった。治療期間中央値は2年を超えた。PAHによる死亡あるいは入院リスクはプラセボと比較してマシテンタン3mg群で33%のリスク減少(P=0.0146)、10mg群で50%のリスク減少(P<0.0001)と関連。PAHによる入院リスクはマシテンタン3mg群で39%のリスク減少、10mg群で50%のリスク減少と関連していた(P=0.0001)。
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 プラセボ群の33% (n=82)、マシテンタン3mg群の24% (n=59)、マシテンタン10mg群の21% (n=50)の患者が少なくともPAHで1回の入院をし、プラセボと比較して1年ごとのPAH関連の入院率および入院日数はマシテンタン3mg群でそれぞれ43% (P=0.0068)、33% (P=0.2707)の減少、マシテンタン10mg群でそれぞれ55% (P=0.0002)、52% (P=0.0416)の減少がみられた。
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結論:
 マシテンタンはPAHによる死亡あるいは入院リスクを減少させ、PAH関連入院エピソードや入院日数の減少と関連していた。


by otowelt | 2013-05-20 23:54 | 呼吸器その他

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