ATS 2013:COPD患者の身体活動レベルを増進させるための歩数計プログラム

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歩数計を使った健康増進プログラムが有効のようです。


F. Pitta, et al.
Long-Term Effects Of A Program To Promote Physical Activity Using Pedometers In Smokers
ATS 2013, May 21, Mini Symposium


概要:
 喫煙者における1年間の歩数計を使ったプログラムをおこなった。49人の喫煙者で呼吸機能障害が無い者が登録された。23人が男性であり、26人が女性だった。年齢中央値は51歳、BMI中央値は25、喫煙本数中央値は1日20本だった。1年間のプログラムで6分間歩行距離、喫煙習慣、QOL、不安症状、抑うつ、歩数が評価された。その結果、1日あたりの歩数、6分間歩行距離は介入によって有意に増加(前 vs 後: 9126 [5807-11103] vs 10413 [8322-12378]), 6俯瞰歩行距離 (546[501-607]m, 82[76-87]% 予測値 vs 604[540-646]m, 88[81-97]%予測値)。不安症状や抑うつも軽減した。この効果は長期間持続した。さらに喫煙本数も減少した。このプログラムによって14%が禁煙を達成できた。



L. Mendoza, et al.
Effect Of A Program Of Physical Activity Enhancement Using Pedometers In Patients With Chronic Obstructive Pulmonary Disease
ATS 2013,May 19, Thematic Poster Session.


背景:
 身体活動レべルはCOPD患者で減少し、死亡リスクの観点から悪影響をもたらすと考えられている。歩数計は世界的に広く用いられているが、COPDに対する効果については不明である。

目的:
 COPD患者の身体活動レベルに対する歩数計の効果を検証する。

方法:
 55人のCOPD患者をランダムに3ヶ月の1日ごとの歩数を測定し身体活動増進をはかる歩数計プログラムと通常のケアの2群に割り付けた。6分間歩行試験、改訂MRCスケール、SGRQ、COPDアセスメントテスト(CAT)を用いて評価をおこなった。加えてCOPD急性増悪のエピソードも記録した。

結果:
 69%の患者は男性で平均年齢は68歳だった。平均一秒率は55%で、平均一秒量予測値は63%だった。介入群(29人)とコントロール群(26人)に患者背景に差はみられなかった。試験による1日あたりの平均歩数の変化は介入群で有意に多かった(増加:2906歩 vs 310歩, p = 0.016)。さらに、SGRQも有意に差がみられた(減少9.65点 vs 0.05点, p = 0.048)。COPD急性増悪の頻度は介入群で優位に少なかった(1人あたり0.1 vs 0.6, p = 0.002)。
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結論:
 身体活動を増進させるプログラムは、平均歩数やQOLを改善させ、ひいてはCOPD急性増悪を減少させる効果をもつ可能性が示唆される。


by otowelt | 2013-05-21 12:37 | 気管支喘息・COPD

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