患者の好みの音楽をかけることで人工呼吸管理下の不安が軽減

e0156318_23342079.jpg せん妄対策の観点からも、最近は音楽やラジオをかけているICUが多いように思います。先のATSでも音楽に関する演題がありましたね。

ATS2013:ウィーニング時に音楽をかけることで不安を軽減できる

Effects of Patient-DirectedMusic Intervention on Anxiety and Sedative Exposure in Critically Ill Patients Receiving Mechanical Ventilatory Support
A Randomized Clinical Trial
JAMA. 2013;doi:10.1001/jama.2013.5670.


背景:
 鎮静薬の代替としてたとえば音楽は人工呼吸器管理下にある患者の不安をやわらげることができるかもしれない。

目的:
 人口呼吸管理下にある重症患者個人が好む音楽が不安を軽減し、鎮静薬への曝露をも減らすことができるかどうか検証すること。

方法:
 2006年9月から2011年3月までの間、5病院、12のICUから373人の患者を登録した。86%が白人で、52%が女性、平均年齢は59歳だった。平均APACHE IIIスコアは63点であった。音楽療法士が介入し、患者が好む音楽をかける群(126人)、ノイズキャンセルヘッドホンを装着する群(122人)、通常ケア群(125人)の3群に割り付けられた。
 主要アウトカムは、日々の不安アセスメント(VASスコア)および鎮静薬への曝露とした。

結果:
 患者が好む音楽をかける群では、音楽は1日平均79.8分かけた。ノイズキャンセルヘッドホン群では、ヘッドホンを1日平均34.0分装着した。混合モデル解析では、どの時期においても好みの音楽をかけた患者は不安スコアが通常ケア群より低かった(P = .003)。また音楽群において、試験5日目までに不安は36.5%減少した。また、鎮静薬の曝露についても音楽群で有意に減少した。通常ケア群と比較して、音楽群では鎮静薬強度の減少(−0.18ポイント/日 [95%信頼区間 −0.36 to −0.004]、P = .05)および頻度の減少(−0.21ポイント/日 [95%信頼区間 −0.37 to −0.05]、P = .01)がみられた。この傾向は、ヘッドホン群との比較でも同等であった(P = .04)。
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結論:
 急性期の人工呼吸管理を受けているICU患者において、好みの音楽をかけることは不安や鎮静薬の曝露の軽減をもたらすことができる。


by otowelt | 2013-05-23 22:51 | 集中治療

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