ARDSにおける血液培養陽性は死亡率増加と関連せず

e0156318_9511238.jpg菌種別でもずいぶん差がありそうに思いますが。

SZU-CHUN YANG, et al.
Positive blood culture is not associated with increased mortality in patients with sepsis-induced acute respiratory distress syndrome
Respirology, in press, doi: 10.1111/resp.12121


背景および目的:
 過去の臨床試験では、血液培養陽性は肺炎患者におけるアウトカム不良に寄与するとされている。しかしながら、急性呼吸促迫症候群(ARDS)患者における血液培養の結果がもたらす影響については評価されていない。

方法:
 このプロスペクティブ観察研究では、ICUに入室した4861人の患者が本解析の対象となった。

結果:
 4861人の患者のうち、146人が敗血症によるARDSと診断された(平均年齢66.1歳、血液培養陽性68人、血液培養陰性78人)。ARDS診断時の低いPaO2/FiO2、呼吸器系コンプライアンス低下、肺傷害スコア(LIS)高値は血液培養陽性と関連していた。血液培養陽性と院内死亡率に相関性はみられなかった。Kaplan-Meier法では血液培養陽性は60日死亡率とも関連していなかったが、入院期間、ICU在室期間の増加と関連していた(入院期間:P = 0.007、ICU在室期間:P = 0.016)。多変量ロジスティック回帰を用いると、高いLISは血液培養陽性の独立予測因子であった。加えて、慢性呼吸器疾患、血小板低値、高いLIS、ARDS診断後のショックは院内死亡のリスク因子であった。
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(文献より引用)

結論:
 この試験によれば、ARDSにおける血液培養陽性は死亡率増加と関連していなかったが、入院期間やICU在室期間の延長をまねく。


by otowelt | 2013-06-03 00:29 | 集中治療

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