SHINE試験:QVA149は気管支拡張薬単独よりもトラフ一秒量を改善

e0156318_23175684.jpg オンブレス®とシーブリ®の合剤であるQVA149の商品名は「ウルティブロ®」であるとお聞きしました。本決定ではないらしいですが。
 QVA149は、IGNITE第III相臨床試験プログラムで、全体で10の臨床試験(ILLUMINATE、SHINE、BRIGHT、ENLIGHTEN、SPARK、BLAZE、ARISE、BEACON、RADIATE、LANTERN)から構成されています。ILLUMINATE試験、SPARK試験についてはこのブログでも紹介しました。

ILLUMINATE試験:中等度以上のCOPDに対してQVA149はアドエア®より有効
SPARK試験:QVA149(オンブレス®/シーブリ®)はシーブリ®単独、スピリーバ®単独と比べてCOPD急性増悪を抑制

 今回、SHINE試験の結果をご紹介します。オープンアクセスなので、無料で閲覧できます。

Eric D Bateman, et al.
Dual bronchodilation with QVA149 versus single bronchodilator therapy: the SHINE study
ERJ in press. Published on May 30, 2013 as doi: 10.1183/09031936.00200212


背景および方法:
 中等度から重度のCOPD患者において、われわれは2作用を持つ気管支拡張薬であるQVA149をインダカテロールおよびグリコピロニウム単独、チオトロピウム、プラセボと比較し効果と安全性を証明してきた。
 この試験は26週にわたる多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照試験である。2144人の患者はランダムに2:2:2:2:1にQVA149 110/50 μg, インダカテロール150 μg, グリコピロニウム50 μg, オープンラベルのチオトロピウム18 μg、プラセボに割り付けられた。プライマリエンドポイントは26週時点でのトラフ一秒量とした。トラフ一秒量とは、吸入後23時間15分および23時間45分後の平均一秒量と定義する。セカンダリエンドポイントは呼吸困難感、健康ステータス、レスキューの使用、安全性とした。
e0156318_9411215.jpg

結果:
 75.4%が男性であり、74.6%が過去1年間でCOPD急性増悪を経験していなかった。ベースラインの呼吸機能検査は、全群において有意差はなかった。
 26週時点でのトラフ一秒量は、インダカテロール単独やグリコピロニウム単独(最小2乗平均[LSM]差: 0.07 L 、 0.09 L)、チオトロピウム単独やプラセボ(LSM差: 0.08 L、0.20 L)と比較して、QVA149群で有意に上昇した(p<0.001)。この高価は試験期間中の26週にわたって維持された。
e0156318_943090.jpg

 また、QVA149は有意に呼吸困難感や健康ステータスをプラセボ(p<0.001、p=0.002)、チオトロピウム単独(p=0.007、p=0.009)と比較して26週時で改善させた。
 全ての治療は忍容性が高かった。最も多くみられた有害事象は、COPD急性増悪であった。プラセボ群の39.2%、QVA149群の28.9%、インダカテロール単独群の32.1%、グリコピロニウム単独群の31.7%、チオトロピウム単独群の28.8%で急性増悪が観察された。明らかな不整脈、心血管イベントについてもほとんど観察されず、全群で有意差はなかった。死亡はQVA149群では1人観察されたが、大腸癌による死亡だった。

結論:
 1日1回のQVA149は、プラセボや気管支拡張薬単独と比較して臨床的な効果に優れており、安全性や忍容性プロファイルはプラセボと同等であった。


by otowelt | 2013-06-02 00:12 | 気管支喘息・COPD

<< ARDSにおける血液培養陽性は... 飛行機内での急変の原因の大半は... >>