肺移植後のAFOPはBOよりも予後不良

e0156318_10182657.jpgAFOPは、びまん性肺疾患を診療されている先生にとってはご存知の疾患だと思います。
 当ブログでも過去にAFOPについては記事を書いたことがあります。AFOPのFが"fibrinoid"である報告と、"fibrinous"である報告があります。

AFOP(Acute Fibrinous and Organizing Pneumonia)

 この論文では閉塞性細気管支炎はOBと記載されていましたが、日本の記述に合わせてBOという略語を用います。

Miranda Paraskeva, et al.
Acute Fibrinoid Organizing Pneumonia after Lung Transplantation
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 187, No. 12 (2013), pp. 1360-1368.


背景:
 肺移植後の長期成功の障壁となりうる病態は、慢性肺移植片機能不全である。肺移植の経験が集積されるにしたがって、すべての慢性肺移植片機能不全が従来認識されていた末梢気道における閉塞性細気管支炎(BO)の組織学的経過に一致するわけではないことがわかってきている。

目的:
 いわゆるBOと一致しない慢性移植片機能不全を同定し記述すること。および肺移植後の呼吸機能の減衰や死亡にいたることがあるacute fibrinoid organizing pneumonia (AFOP)の組織学的プロセスを記述すること。

方法:
 194人の両側肺移植レシピエントを評価し、慢性移植片機能不全に陥った87人の患者を同定した。彼らは、呼吸機能、胸部画像、組織病理学的検体によって分類された。

結果:
 慢性移植片機能不全の主要な2つのフェノタイプとして、39人(45%)がBO、22人(25%)がAFOPにいたった。AFOPを発症した患者は有意にBOの患者よりも予後不良であった(死亡までの中央期間:101日 vs 294日; P = 0.02)。AFOP患者は急速な呼吸機能減衰から死に到達した。

結論:
 AFOPは、呼吸機能検査、放射線学的所見、組織病理学的特徴はBOとは異なる慢性移植片機能不全の形態である。さらなる臨床的特徴と異なる表現型を同定することができれば、こういった慢性移植片機能不全を予防する知見となりうる可能性がある。


by otowelt | 2013-06-21 00:14 | びまん性肺疾患

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