気管支喘息に対するフルチカゾン/ビランテロールはアドエア®と同等の有効性

 ビランテロール(GW642444M)の合剤についての話題です。おそらくいずれ登場する薬剤ですので、呼吸器科医は知っておく必要があります。吸入薬は混沌としてきていますが、ややこしくなって覚えるのがめんどくさくなる前に、一剤ずつ理解していきたいところです。

Ashley Woodcock, et al.
Efficacy and Safety of Fluticasone Furoate/Vilanterol Compared with Fluticasone Propionate/Salmeterol Combination in Adult and Adolescent Patients with Persistent Asthma: a Randomized Trial
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-0178


背景:
 フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールは気管支喘息およびCOPDに対する1日1回のステロイドと長時間作用型β2刺激薬の合剤である。この試験の目的は、中等量の吸入ステロイド薬によってもコントロールできない気管支喘息に対してフルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールとフルチカゾンプロピオン酸/サルメテロール(アドエア®、セレタイド®)の効果を比較することである。

方法:
 ランダム化二重盲検ダブルダミー並行群間試験において、12歳以上の806人の患者がフルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロール(100μg/25μg、403人)1日1回エリプタ™ドライパウダー吸入あるいはフルチカゾンプロピオン酸/サルメテロール(250μg/50μg、403人)1日2回ディスカス™/アキュヘイラー™吸入にランダムに割り付けられた。プライマリエンドポイントは、24週間治療後の0-24時間連続加重平均FEV1(wmFEV1)とした。
 本試験はグラクソスミスクラインの協力を受けており、2010年6月から2011年7月まで実施された。

結果:
 ベースラインの0-24時間wmFEV1の改善は、フルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロール群341ml、フルチカゾンプロピオン酸/サルメテロール群377mlであり、補正平均差は統計学的に有意ではなかった(–37 ml [95%信頼区間–88~15], p = 0.162)。0-4時間の連続wmFEV1、トラフ一秒量、喘息コントロールおよびQOL質問票スコアでも有意な差はみられなかった。治療群間における急性増悪の報告にも差はみられなかった。
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(文献より引用)

 いずれの治療法も忍容性があり、尿中コルチゾル排泄やバイタルサイン、治療による副作用について臨床的に問題のある悪影響はなかった。

結論:
 気管支喘息患者に対する1日1回のフルチカゾンフランカルボン酸/ビランテロールは1日2回のフルチカゾンプロピオン酸/サルメテロールと呼吸機能の観点から同等の効果を有すると考えられる。


by otowelt | 2013-07-19 00:43 | 気管支喘息・COPD

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