新生児を飛行機に乗せた場合、酸素飽和度最低値は中央値で87%

e0156318_956493.jpg ギャン泣きしている赤ちゃんではデータの信頼性が乏しくなるため、基本的におとなしくしているかスヤスヤ寝ている新生児のSpO2が有用なデータとして用いられるべきなのは容易に想像できると思います。この論文はResearch letterなので文章がとても少ないです。
 小児では2500mを超える場所で睡眠をとらないよう方がよいとされています。なお、機内の気圧は高度2000m程度と同じになるように与圧されています。

Mansi Khanna, et al.
Evaluating hypoxia during air travel in healthy infants
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2013-203905


背景:
 航空機内では、低出生体重時ではSpO2の低下を招くことが知られている。酸素補充の必要性を考慮する上で、低酸素試験:hypoxia challenge test (HCT)が推奨されているが、健康な新生児における報告はない。

目的:
 新生児(生後2.3–44.6週)において、航空機内の低酸素への反応とHCTについて検討した。

結果:
 航空機へ搭乗する前に、新生児24人(男児15人)がHCTを受け、SpO2を測定された。フライト中のSpO2最低値の中央値は87%であり、HCTにおける最低値の92%よりも有意に低かった(p < 0.001)。
 複数のフライトを経験した6人におけるSpO2を詳細に記録した。
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(文献より引用)
 
 その結果、ばらつきが非常に大きかったが、中にはSpO2が85%を下回ったフライトもあった(20%)。

結論:
 航空機内における新生児のSpO2が85%を下回ることは時に起こりうる。また、HCTはこれを予測することが難しい。


by otowelt | 2013-07-23 00:24 | 呼吸器その他

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