EBUSによるクライオ生検の有効性

e0156318_9551539.jpg 気管支鏡のクライオプローブについてはERSやATSでも盛んに取り上げられています。とくにびまん性肺疾患の診断に使用した場合、検体が大きいので外科的肺生検を回避できる可能性があるのです。クライオバイオプシーのことをクライオ生検と書いていいのかわかりませんが、新しい手技なのでとりあえず私はそのように記載しておきます。

ERS2012:気管支鏡cryoprobeでびまん性肺疾患の診断が可能に
クライオプローブによる経気管支肺生検は、鉗子による経気管支肺生検と同等の安全性
ATS2013:クライオプローブにおける診断能

 そのうちEBUS-cryoprobeが登場するのではないかと思っていましたが、早速ERJで報告がありました。4cmまでの大きさが登録可能であるため、陰影が3cm近くあるものが登録されており実臨床よりも“陰影が大きな”集団のように感じました。

M. Schuhmann, et al.
EBUS guided cryo biopsies in peripheral pulmonary lesions – a feasibility study
ERJ, in press, 2013 erj00113-2013


背景:
 末梢肺陰影peripheral lung lesions (PLL)は、ときに超音波ガイド下気管支鏡(EBUS)でも診断が難しく、診断には及ばない(insufficient)検体が経気管支肺生検(TBB)から採取される。クライオプローブは十分な組織検体を得ることができる生検法である。
 われわれはPLLに対してEBUSとクライオプローブを組み合わせた安全性と効果を評価した。

方法:
 4cmまでのPLLを有する患者が登録された。肺の陰影をEBUSで確認したあと、鉗子およびクライオ生検が施行された(先に鉗子をおこなう群と先にクライオ生検をおこなう群のいずれかにランダムに割り付けられた。)。われわれはその安全性と効果を評価し、診断能を比較した。

結果:
 39人の患者がランダムに登録され、1例は気管支鏡で肉眼的に確認できたため除外された。38人の陰影の大きさは29.7 mm ± 7.3mmであった。PLLには31人の患者が到達可能(いわゆる“within”)であった。60.5%の症例で診断がついた。おおむね鉗子もクライオ生検も同様の診断率であったが(統計学的には有意差なし)、4例はクライオ生検のみで診断がついた。クライオ生検は、鉗子の検体よりも有意に大きな検体が採取できた(11.17 mm2 vs 4.69 mm2, p<0.001)。中等度の出血がみられた以外、重篤な合併症はなかった。

結論:
 EBUSガイド下での経気管支クライオ生検は安全かつ十分な組織検体が得られる。


by otowelt | 2013-08-20 00:05 | 気管支鏡

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