がん患者に対するヨガは睡眠の質を高める

e0156318_17344885.jpg 私は信じられないくらい体がカタイ上、椎間板ヘルニアの既往がありますので、おそらくヨガは不可能です。そんな個人的な話はさておき、どういうわけかヨガの臨床試験が世界的に流行っています。こういった臨床試験がJCOにも掲載される時代になったのですね。 

Karen M. Mustian, et al.
Multicenter, Randomized Controlled Trial of Yoga for Sleep Quality Among Cancer Survivors
JCO, Published online before print August 12, 2013, doi: 10.1200/JCO.2012.43.7707


目的:
 癌で生存した患者の30~90%が治療後に睡眠障害を訴えており、死亡率を上昇させるくらい重度のものも起こりうる。睡眠障害の治療については、薬剤治療と認知行動療法に加えて、運動療法といったライフスタイルの介入を組み合わせることが推奨されている。事前の研究で、ヨガが癌生存者の中で睡眠を改善させるかもしれないことがわかっている。このランダム化比較試験のプライマリエンドポイントは、癌生存者における治療後の睡眠の質を改善させる標準的ケアと、標準化されたヨガの介入の効果を比較検証することである。

患者および方法:
 外科手術、化学療法、放射線治療といった治療後2~24ヶ月の間に中等度以上の睡眠障害を訴えた計410人の癌生存者を、ランダムに標準ケアあるいは標準ケア+4週間のヨガ介入に割り付けた。
 癌生存者のためのヨガプログラム:Yoga for Cancer Survivors (YOCAS)によるヨガ介入は、Pranayama(プラナヤマ)による呼吸法、16のジェントル・ハタ・ヨガとリストラティブ・ヨガ・アーサナおよび薬物療法をおこなった。参加者は1週間あたり75分間のセッションをおこなった。
 睡眠の質は、ピッツバーグ睡眠質インデックスおよび介入前後のアクティグラフィーで評価した。

結果:
 410人の癌生存者のうち、96%が女性で平均年齢は54歳であった。78%の患者が乳癌患者であった。両群とも包括的な睡眠の質は改善したが、特にヨガ群では標準ケア群と比較して、主観的な睡眠の質(P = .047)、日中の機能障害(P < .01)、睡眠薬の使用(P = .046)などを改善した。
 1人の患者が上室性頻拍を起こしたが、この介入による関連ではないと判断されている。
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(文献より引用)

結論:
 YOCASプログラムに基づいたヨガは、癌生存者における睡眠障害に対して薬物の使用を減らし睡眠の質を改善させる効果がある。


by otowelt | 2013-08-28 00:00 | 肺癌・その他腫瘍

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