気管支鏡検査におけるガイドシースサクション法

e0156318_9511053.jpg 学会誌なので要旨のみを記載しますが、素晴らしい内容だと思います。勉強になりました。

関根聡子ら.
原発性肺癌の気管支鏡検査におけるガイドシース吸引検体採取法(ガイドシースサクション法)の検討
気管支学:35(5),481─486,2013


背景:
 気管支鏡検査において,近年肺末梢病変に対するガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)を用いた擦過,生検が普及してきている.このEBUS-GSによる検体採取後のガイドシースの内腔には診断に寄与する検体が付着している.目的.ガイドシース内に採取される検体が診断に有用かを検討した.
方法:
 EBUS-GSによる擦過と生検後に,ガイドシースにさらにシリンジで陰圧をかけて検体を吸引採取する手技(以下ガイドシースサクション法)を行った.2011年4月から12月に,EBUS-GSを用いた気管支鏡検査を行って最終的に原発性肺癌と診断された症例のうち,検査時にガイドシースサクション法を追加して施行し得た症例について,レトロスペクティブな検討を行った.

結果:
 対象症例は43例(男性29例,女性14例),平均年齢は71.8歳.腫瘍の部位は左上葉5例,左下葉8例,右上葉12例,右中葉6例,右下葉12例で,腫瘍長径中央値は29 mmであった.擦過細胞診は39例/43例(90.7%),生検組織診は35例/42例(83.3%),気管支洗浄液細胞診は19例/41例(46.3%)で陽性であった.ガイドシースサクション法では全例で吸引液の塗抹標本が作製でき,32例/43例(74.4%)で陽性であった.また9例では本法で組織標本を作製でき6例で診断が可能であった.このうち2例では免疫染色や遺伝子検査も施行し得た.
 擦過細胞診,生検組織診のいずれでも診断確定できなかった3例のうち1例については,本法による細胞診を追加することで診断できた.気管支鏡のいずれの手技でも診断がつかなかった2例は,のちの手術で両者とも肺腺癌と診断された.腫瘍の部位や腫瘍径による本法の陽性率の違いはなく,この手技による合併症もなかった.

結論:
 気管支鏡検査におけるガイドシースサクション法は有用な検体採取法である.


by otowelt | 2013-10-14 00:05 | 気管支鏡

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