PubMedを適度に使う方法

e0156318_8501792.jpg●はじめに
 文献検索をする際、「パブメド(PubMed)」は最も使いやすい検索ツールの1つです。私も1日1回は必ずアクセスしています。PubMedは世界約70か国、5000誌の文献を検索することが可能な医学文献データベースとして有名です。1950年以降の文献が収載されており、MEDLINEと基本的には同じデータベースです。

 しかし、「PubMed」と聞けばアレルギーを起こす若手医師もいるでしょう。その理由は、「医学論文の文献検索が難しく感じるから」です。これは、若い頃に文献検索のノウハウをいきなりアドバンスな各論から教えられ、意味不明のまま研修医時代を過ごしてしまったからだと思います。私も研修医の頃、そんな難しいカスタマイズはいらないから、とりあえず最低限のことだけ教えて欲しいと思っていました。MeSHだかNASHだかよくわからない専門用語も出てきて、匙を投げてしまったこともあります。

 私は、ブログを書いているうちにPubMedを使うことができるようになりました。そう、実はPubMedって簡単なんです。蓋を開けてみても、全く難しくない。


●適度な使い方
 最低限のPubMedの使い方は、Googleと同じです。検索ワードをタイプして検索するだけです。たったそれだけです。繰り返しますが、PubMedはただの検索ツールです。もちろん自分仕様にカスタマイズしてもいいですが、ややこしいと思うならまずは検索ワードを打ち込んでどんどん検索することです。

e0156318_14382181.jpg
(PubMedの検索画面)

 さて「time machine」と打ち込んでみると、ズラっと論文が出てきます。「time machine」の前後に「“”」が入っていますが、これはtimeとmachineをつなげて検索するときに使う工夫です。Googleでもこのテクニックは使えます。たとえば、「タイムマシンの定義」と検索した場合と「“タイムマシンの定義”」とくくりを入れて検索したとしましょう。前者では「タイムマシン」「の」「定義」を全て分けて検索してしまうというデメリットがありますが、後者は「タイムマシンの定義」という単語のみを検索できます。

e0156318_14394247.jpg
(検索ヒット画面)

 PubMedで検索したとき、ヒット数に注目して下さい。40~60個くらいならその中から有用な論文くらい探せるでしょうが、この時点で1000や2000といった膨大な論文数がヒットしてしまえば、その検索ワードはちょっと大雑把すぎるということを意味します。1000も2000なんて、タイトルを読むだけで日が暮れてしまいます。そこで、新しい検索ワードをスペースの後に追加します。「"time machine" "neuron"」これで、2つの単語を満たす論文を検索できるようになりました。すると、先ほどのヒット件数が4件にまで絞れました。これを「手動絞り込み」と勝手に命名します。この手動絞り込みができるだけで、PubMedの90%は使いこなせてると言って過言ではありません(たぶん)。

e0156318_1441528.jpg
(手動絞り込み)

 検索したあと、「Free PMC Article」、「Free Article」と記載してある論文は無料で閲覧できます。当然ですが、有名ジャーナルは契約していないとそもそも全文読めないので、アブストラクトで我慢するしかありません。アブストラクトすらないものもあるので注意して下さい。

e0156318_14402124.jpg
(無料で閲覧できる論文)


●おわりに
 英語が苦手で、日本語じゃないとダメ!という人にはm3.comにあるPubMedβhttp://www.m3.com/pubmed/promotion.jsp)を使いましょう。その時「和訳付き」を選んでください。そうすると、自動翻訳の和訳がついてきます(予想より質の高い自動翻訳です)。

 Googleの検索方法と難易度的には同じくらいですし、難しくないでしょう。PubMedには他にも色々機能があるので、慣れたらカスタマイズを自分なりにしてみましょう。それはまた別の話です。



by otowelt | 2013-10-10 00:33 | レクチャー

<< ADL低下と慢性心疾患は、抗結... 中等度~重症気管支喘息に対する... >>