OSAKA-LCSG 1102:肺扁平上皮癌におけるS-1維持療法の有効性

世界肺癌学会から。個人的に興味のあった研究です。

Shiroyama T, et al.
Oral S-1 and carboplatin followed by maintenance S-1 for chemo-naive patients with advanced squamous cell lung cancer (OSAKA-LCSG 1102)
15th World Conference on Lung Cancer P3.10-019


背景:
 進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象としたLETS試験では、S-1+カルボプラチンの併用療法はパクリタキセル+カルボプラチンの併用療法に生存期間(OS)で非劣性だった。しかしながら、肺扁平上皮癌に対する維持療法の有用性については報告されていない。

方法:
 OSAKA-LCSG1102試験は、IIIB期あるいはIV期の扁平上皮癌で、PS 1以下の患者を対象とした。導入化学療法は、21日を1サイクルとして、カルボプラチン(AUC5)、S-1(80mg/m2)を14日間・4サイクル投与した。安定(SD)状態以上の効果が得られた患者にS-1 80mg/m2による維持療法を行い、病勢進行(PD)あるいは許容できない毒性の発現まで維持療法を継続した。プライマリエンドポイントは奏効率とした。

結果:
 登録された33人で解析が行われた。年齢中央値は72歳、97%が男性、IV期の患者が76%だった。
 導入化学療法のサイクル数中央値は4(range 1-4)、4サイクル完遂した患者は全体の60.6%、有害事象で治療を中止した患者は全体の6.1%だった。維持療法を受けたのは10人(30.3%)で、維持療法のサイクル数中央値は3(range 1-13)、有害事象で治療を中止した患者はいなかった。
 奏効率は、部分奏効(PR)が10人で得られた(30.3%、95%信頼区間15.6~48.7)となった。病勢コントロール率(DCR)は75.8%だった。無増悪生存期間(PFS)中央値は、導入化学療法では3.9ヶ月(95%信頼区間:3.2~4.5)、維持療法で6.0ヶ月(95%信頼区間4.2~9.0)だった。解析現時点でのOS中央値は12.6ヶ月。

結論:
 S-1+カルボプラチンによる導入化学療法後のS-1維持療法は肺扁平上皮癌患者における有望な治療選択肢となりうる。


by otowelt | 2013-11-01 00:42 | 肺癌・その他腫瘍

<< PointBreak試験:非小... POLARSTAR:エルロチニ... >>