サルコイドーシスによる肺高血圧症に対するボセンタンは平均肺動脈圧を下げる

e0156318_1354472.jpg サルコイドーシスの肺高血圧症に対するボセンタンの論文です。

Robert P. Baughman, et al.
Bosentan for sarcoidosis associated pulmonary hypertension: A double-blind placebo controlled randomized trial
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-1766


背景:
 サルコイドーシスに関連した肺高血圧症(SAPH)は、呼吸困難感が遷延するサルコイドーシス患者においてよくみられる問題である。

目的:
 SAPH患者における肺動脈の血行動態に対するボセンタン治療の効果を同定すること。

デザイン:
 右心カテーテル検査でSAPHと診断した患者を、ボセンタンあるいはプラセボに割り付けた二重盲検プラセボ対照試験。ボセンタン:プラセボ=2:1で割り付けた。ボセンタンは最大用量で125mg1日1回とした。サルコイドーシスケアをおこなっている複数の施設で行われた。

評価項目:
 呼吸機能検査、6分間歩行試験、右心系血行動態(平均肺動脈圧、肺血管抵抗)。

結果:
 35人の患者が16週の治療を完遂した(23人がボセンタン、12人がプラセボ)。ボセンタン治療を受けた患者では、16週の治療によって平均肺動脈圧-4 (標準偏差6.6) mm Hg (p=0.0105)、肺血管抵抗-1.7 (標準偏差2.75) Wood’s units (p=0.0104)の減少がみられた。プラセボで治療を受けた患者では、これらの血行動態アウトカムには影響はみられなかった。また、6分間歩行距離については両群とも差はみられなかった。ボセンタンで治療を受けた患者のうち2人が酸素必要量の増加を要した。
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(平均肺動脈圧:文献より引用)

結論:
 ボセンタンはSAPHの患者において肺動脈の血行動態を改善させることができた。


by otowelt | 2013-11-18 00:25 | サルコイドーシス

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