ドルテグラビル+アバカビル/ラミブジンはHIV-1治療薬として安全かつ有効

e0156318_1427421.jpg 呼吸器内科医としてはHIV感染症は、結核かやニューモシスティス肺炎の合併例しか診察しませんが、発展が著しいこの分野についてはくじけずに勉強し続けるよう努力したいです。

Sharon L. Walmsley, et al.
Dolutegravir plus Abacavir–Lamivudine for the Treatment of HIV-1 Infection
N Engl J Med 2013; 369:1807-1818


背景:
 1日1回でブーストなしの投与が可能なインテグラーゼ阻害薬ドルテグラビル(S/GSK1349572)は、他の抗レトロウイルス薬と併用して用いるHIV-1の治療薬としてアメリカで承認された。ドルテグラビルをアバカビル/ラミブジンと併用すると、治療レジメンが簡略化できるかもしれない。

方法:
 HIV-1感染への治療歴がなく、HIV-1のRNAが1000コピー/mL以上の成人を対象としたランダム化二重盲検第試験を行った。患者をドルテグラビル50mg+アバカビル/ラミブジン1日1回投与する群(DTG/ABC/3TC群)、エファビレンツ/テノホビル/エムトリシタビンを1日1回投与する群(EFV/TDF/FTC 群)にランダムに割り付けた。プライマリエンドポイントは48週時にHIV-1のRNAが50コピー/mL未満だった患者の割合とした。セカンダリエンドポイントは、ウイルス抑制までの期間、CD4T細胞数のベースラインからの変化、安全性、ウイルスの耐性など。

結果:
 合計833人が試験薬の投与を1回以上受けた。48週時にHIV-1のRNAが50コピー/mL 未満であった患者の割合は、DTG/ABC/3TC群の方がEFV/TDF/FTC群よりも有意に高く(88% vs. 81%、P=0.003)、優越性の基準を満たした。DTG/ABC/3TC群においては、EFV/TDF/FTC群と比べるとウイルス抑制までの期間の中央値が短く(28日 vs. 84 日、P<0.001)、CD4T細胞数の増加が大きかった(267/mm3 vs. 208/mm3、P<0.001)。
 有害事象のために治療を中止した患者は、DTG/ABC/3TC群の方がEFV/TDF/FTC群より少なかった(2% vs. 10%)。EFV/TDF/FTC群においては発疹、神経精神症状が多かった。DTG/ABC/3TC群では不眠が多かった。
 DTG/ABC/3TC群で抗ウイルス薬の耐性は検出されなかったものの、EFV/TDF/FTC群でウイルス学的治療失敗患者において、テノホビル関連耐性変異1例、エファビレンツ関連耐性変異4例が検出された。

結論:
 ドルテグラビル+アバカビル/ラミブジンは、エファビレンツ/テノホビル/エムトリシタビンを用いるレジメンと比べ、48週間の安全性プロファイルが良好で、高い有効性が得られた。


by otowelt | 2013-11-20 00:13 | 感染症全般

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