新しい吸入合剤:フルティフォーム®、レルベア®

 近日中に、吸入ステロイド薬(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)の合剤に選択肢が2つ増えることになります。その商品名は、フルティフォーム®とレルベア®です。

 いずれもフルチカゾンをベースにしたICS/LABAですが、レルベアはアラミスト®と同じフランカルボン酸エステルです。また、フルティフォームとシムビコートは同じホルモテロールというLABAを使用しています。

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. ICS/LABA一覧(自作)

 比較的軽度の気管支喘息の患者さんに対して、約2週間のフルチカゾンによるrun-in periodの後、フルチカゾン/ホルモテロール(フルティフォーム)(100μg/10μg1日2回)、フルチカゾン(100μg1日2回)、ホルモテロール(10μg1日2回)、プラセボを比較した12週間のランダム化比較試験があります。これによれば、フルチカゾン/ホルモテロールは朝の吸入前一秒量の変化、吸入2時間後の一秒量の変化、効果不良による吸入薬中止といったアウトカムを改善させました。
Nathan RA, et al. Safety and efficacy of fluticasone/formoterol combination therapy in adolescent and adult patients with mild-to-moderate asthma: a randomised controlled trial. BMC Pulm Med. 2012 Oct 18;12:67.

 また、フルティフォームはブデソニド/ホルモテロールに非劣性であったとする報告もあります。
・Cukier A, et al. Fluticasone/formoterol dry powder versus budesonide/formoterol in adults and adolescents with uncontrolled or partly controlled asthma. Respir Med. 2013 Sep;107(9):1330-8.
・Bodzenta-Lukaszyk A, et al. Fluticasone/formoterol combination therapy versus budesonide/formoterol for the treatment of asthma: a randomized, controlled, non-inferiority trial of efficacy and safety. J Asthma. 2012 Dec;49(10):1060-70.


 レルベアについての臨床試験は以前当ブログで紹介しました。

気管支喘息に対するフルチカゾン/ビランテロールはアドエア®と同等の有効性


 重要な点として、新規合剤であるフルティフォームとレルベアは現時点では気管支喘息にしか適応が通らない状態で販売開始となる予定なので、COPDの治療選択肢には入れることはできません。また、シムビコートのようにSMART療法のような使い方はできませんので注意して下さい。

 それぞれの特徴を挙げるとすると、フルティフォームはpMDIですのでアドエアエアゾールと同じく、DPIが苦手な患者さんによいかもしれません。また、レルベアは1日1回の吸入でコントロールが可能になった初めてのICS/LABAの合剤ということもあり、かなり期待されているようです。ただ、レルベアはエリプタという吸入器デバイスがやや大きめです。フルタイド®ロタディスクと同じくらいの大きさをイメージしておくとよいかもしれません。

 レルベアについてはグラクソスミスクラインが大々的にウェブサイト(http://relvar.jp/top.html)を立ち上げていますので、興味のある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。


by otowelt | 2013-11-16 09:14 | 呼吸器その他

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