医療従事者におけるインターフェロンγ遊離アッセイ

e0156318_2130255.jpg IGRAsのブースト効果についてのサブスタディも一緒に行われているので、ちょっとややこしい研究です。

Susan E Dorman, et al.
Interferon-γ Release Assays and Tuberculin Skin Testing for Diagnosis of Latent Tuberculosis Infection in Healthcare Workers in the United States
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Articles In Press


背景:
 潜在性結核感染(LTBI)の診断においてインターフェロンγ遊離アッセイ(IGRAs)はツベルクリン反応(TST)の代替検査である。限定的なデータではあるが、IGRAsは医療従事者に対してうまく機能しないかもしれないと言われている。

目的:
 医療従事者においてIGRAsとTSTのパフォーマンスの特徴を同定すること。

方法:
 この縦断的研究は、アメリカの4施設・2563人の医療従事者に対して行われたLTBIスクリーニングの経時的結果を記したものである。また当該地域は結核罹患率が10万人あたり4-9人である。QuantiFERON®-TB Gold in-Tube (QFT-GIT), T-SPOT®.TB (T-SPOT), TSTが2008年2月から2011年3月までの間ベースラインから6ヶ月ごとに18か月まで検査された。またサブスタディとして、2週間間をあけて検査の不一致性の確認検査をおこなった。
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(文献より引用:研究の概要)

結果:
 2418人の医療従事者がベースラインの検査をおこない、TSTは125人(5.2%)が陽性、QFT-GITは118人(4.9%)が陽性、T-SPOTは144人(6.0%)が陽性だった。ベースラインでTSTが陽性であるのにIGRAsが陰性の場合、これはBCGワクチン接種によるものだった(オッズ比25.1、95%信頼区間15.5~40.5)。
 試験期間中の検査の陽性化はQFT-GIT2263人中138人(6.1%)、T-SPOT2137人中177人(8.3%)、TST2293人中21人(0.9%)にみられた。6ヶ月後の再検査ではQFT-GIT陽性化のあった106人中81人(76.4%)、T-SPOT陽性化のあった118人中91人(77.1%)が陰性化していた。
 サブスタディにおいて、2週間あけて採血されたデータを用いた場合の陰性/陽性の不一致例は、QFT-GIT170人中15人(8.8%)、T-SPOT151人中19人(12.6%)にみられた。

結論:
 結核罹患率が低い地域における医療従事者でのLTBIスクリーニング検査の陽性化は偽陽性を反映していると考えられ、TSTよりもIGRAsの方がその頻度が6~9倍多い。複数回の検査がすすめられる。


by otowelt | 2013-12-27 00:04 | 抗酸菌感染症

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