ベースラインの6分間歩行距離が短い間質性肺疾患患者は呼吸リハビリテーションの恩恵を強く受ける

e0156318_13563316.jpg 2013年のATSで報告された内容がRespiratory Medicineで論文化されたものです。

ATS2013:ベースラインの6分間歩行距離が短い間質性肺疾患患者は呼吸リハビリテーションによる恩恵が大きい

他にも呼吸リハビリテーションについてはその有用性がいくつも報告されています。

線維性間質性肺疾患に対する治療介入のシステマティックレビュー
間質性肺疾患のある患者への呼吸リハビリテーションは有効

Christopher J. Ryerson, et al.
PULMONARY REHABILITATION IMPROVES LONG-TERM OUTCOMES IN INTERSTITIAL LUNG DISEASE: A PROSPECTIVE COHORT STUDY
Respiratory Medicine, in press.


背景:
 呼吸リハビリテーションは間質性肺疾患患者のアウトカムを改善させるが、この効果が長期に続くのかどうか、またどういった患者が恩恵を受けるのかはよく分かっていない。

方法:
 3つの呼吸リハビリテーションプログラムのプロスペクティブコホートからILD患者が登録された。登録患者は呼吸リハビリテーション前、呼吸リハビリテーション後、6ヵ月後に機能的アセスメント(6分間歩行距離および4メートル歩行時間)、サーベイ(QOL、呼吸困難感、抑うつ、身体的活動)の評価を完遂した。ベースラインからの変化のデータをt検定で比較した。6分間歩行距離およびQOLの変化を予測する独立因子は多変量解析を用いて同定された。

結果:
 54人の患者が登録され(22人が特発性肺線維症)、50人(93%)がリハビリテーションプログラムを完遂、39人が6ヵ月後のフォローアップが可能であった。
 6分間歩行距離はリハビリテーション後で57.6m改善した(95%信頼区間40.2~75.1m、p<0.0005)。6ヶ月後のベースラインからの変化は+49.6mを維持していた(95%信頼区間15.0~84.6m、p=0.005)。
 多くの患者がリハビリテーション直後に臨床的に意義のある最小変化量を達成した(QOL:51%、呼吸困難感:65%、抑うつスコア:52%)。またこの効果は6ヵ月後も持続した。
 ベースラインの6分間歩行距離が短い場合、呼吸リハビリテーション中の6分間歩行距離の改善を独立して予測した(r=-0.49, p<0.0005)。6分間歩行距離の変化は、QOL変化の独立予測因子であった(r=-0.36, p=0.01)。

結論:
 ILD患者において呼吸リハビリテーションは複数の短期的ないし長期的アウトカムを改善させた。全ての患者が恩恵を受けた一方で、ベースラインの6分間歩行距離が短いILD患者はより呼吸リハビリテーションの恩恵を受けることができた。


by otowelt | 2014-01-07 00:17 | びまん性肺疾患

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