多剤耐性結核に曝露された小児の予防治療レジメンの効果

e0156318_16554761.jpgJames A. Seddon, et al.
Preventive Therapy for Child Contacts of Multidrug-Resistant Tuberculosis: A Prospective Cohort Study
Clin Infect Dis. (2013) 57 (12): 1676-1684.


背景:
 多剤耐性結核(MDRTB)に曝露した小児のマネジメントについてはエビデンスが限られている。われわれは、感染性MDRTBに曝露された小児に対する標準的予防治療レジメンの忍容性と毒性を調べ、アウトカム不良のリスク因子を探索した。

方法:
 南アフリカの西ケープ州で行われたプロスペクティブコホート試験において、5歳未満の小児、HIV陽性の15歳未満の小児が2010年5月から2011年4月まで登録された。いずれもオフロキサシン感受性のMDRTBに曝露されたものとした。
 小児は、オフロキサシン、エタンブトール、高用量イソニアジドの予防的治療を6ヶ月おこなった。アドヒアランス、副作用が記録された。アウトカム不良はその後の結核発症、全死因死亡と定義した。

結果:
 186人の小児が登録された。平均年齢は34ヶ月(IQR14–47ヶ月)だった。HIVを検査された179人のうち、9人(5.0%)が陽性だった。
 アドヒアランスは141人(75.8%)と良好であった。7人(3.7%)のみがグレード3の有害事象を起こした。219人年の観察期間中に1人(0.5%)の小児が死亡し、6人(3.2%)が結核を発症した。
 アウトカム不良と関連していた因子は、1歳未満(率比10.1; 95%信頼区間1.65–105.8; P = .009)、HIV陽性(率比10.6; 95%信頼区間1.01–64.9; P = .049)、multiple source cases (率比6.75; 95%信頼区間1.11–70.9; P = .036)、アドヒランス不良(率比7.50; 95%信頼区間1.23–78.7; P = .026)だった。
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(文献より引用)

結論:
 3剤併用予防治療レジメンは忍容性が高く、ほとんどの小児は結核に発展したり死亡することはなかった。MDRTBに曝露した小児に対しては、当該予防治療を考慮すべきかもしれない。


by otowelt | 2013-12-10 00:09 | 抗酸菌感染症

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