COPDに対するロスマピモドは無効

e0156318_8514378.jpg p38MAPKはサイトカイン刺激などによって活性化される酵素で、COPDの治療薬として注目を集めていました。

Henrik Watz, et al.
Efficacy and safety of the p38 MAPK inhibitor losmapimod for patients with chronic obstructive pulmonary disease: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial
The Lancet Respiratory Medicine, Early Online Publication, 5 December 2013, doi:10.1016/S2213-2600(13)70200-5


背景:
 p38 MAPK経路はCOPDの病態生理に関連しているとされている。ロスマピモドは強力な選択的p38 MAPK阻害薬である。われわれは、COPDの患者における運動耐容能に対するロスマピモドの効果を検証した。

方法:
 2010年11月4日から2011年12月22日までの間、アルゼンチン、チェコ、エストニア、ドイツ、ノルウェー、韓国、ウクライナ、アメリカにおいて、ランダム化プラセボ対照比較試験を実施した。患者は現喫煙ないし喫煙歴のある40歳以上の中等症~重症のCOPD患者(6分間歩行距離が350m未満)とした。患者はランダムにロスマピモド2.5mg、7.5mg、15mg、プラセボに1:1:1:1に割り付けられ、24週にわたって1日2回の投与を受けた。ランダム化は国や急性増悪歴によって層別化された。患者および研究者は盲検化された状態で試験に臨んだ。プライマリアウトカムはベースラインと24週目の6分間歩行距離の変化とした(ITT)。

結果:
 868人の患者をスクリーニングし、そのうち602人が登録され治療を受けた。プラセボとロスマピモド各治療群の間の6分間歩行距離の平均変化には差がみられなかった(ロスマピモド2.5mg:−6.7 m、95%信頼区間−18.2 to 4.9、ロスマピモド7.5mg:−4.7 m 、—16.1 to 6.8、ロスマピモド15mg:−3.4 m、—15.1 to 8.2)。
 安全性プロファイルは全群同等であったが、薬剤関連有害事象はロスマピモド7.5mg、15mgでよくみられた(それぞれ19人[13%]、20人[13%])。最もよくみられた有害事象は入院を要するCOPD急性増悪と肺炎だった。

結論:
 中等症以上のCOPDに対するロスマピモドは忍容性は高いものの、運動耐容能や呼吸機能には改善をもたらさない。


by otowelt | 2013-12-24 00:24 | 気管支喘息・COPD

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